2025年2月 2日 (日)

佐藤天九段、黒田尭之五段、島井咲緒里女流二段ら大盤解説会を務める解説陣は、午前中は指導対局を行っています。
Img_6328(指導対局は2階四国銀行ホールのロビ-で行われた。ホールで午後から大盤解説会が開かれる)
Img_6324(8面指しが計3か所)
Img_6314(佐藤天九段)
Img_6316(黒田五段)
Img_6320(島井女流二段)

(武蔵)

棋王戦は共同通信社と契約する新聞社の21紙で、予選から五番勝負までの観戦記を配信しています。高知新聞社は今年で創刊120周年を迎え、その記念事業として本局が行われます。今日の高知新聞の観戦記は、挑戦者決定トーナメント準々決勝▲近藤誠也八段-△三浦弘行九段の一戦が掲載されています。中盤の難所を両者の感想を交え、津江章二さんが執筆されました。
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(武蔵)

2025020233第1局の戦型は角換わりになりました。後手の6筋の位取りを急ぐ進行について「△4二玉と▲5六銀が入った形で△6五歩と伸ばす将棋は多いが、本譜は△5二玉の含みを残していて欲張った指し回し」と佐藤天九段は解説します。実戦は上図▲3五歩で藤井棋王が仕掛けて、戦いが始まりました。しばらく進んで下図。

2025020250△3一角は▲4四角のとき、金取りと▲5三桂成を同時に先受けして手堅い反面、▲7三角成△同金に▲4三桂の王手角取りが生じます。ただ、実戦は激しい変化を好まず、▲4四角△4三歩と進みました。歩を回収して、後手との角の働きの差を主張する狙いのようです。
Img_6335(継ぎ盤を眺める森九段。駒を動かすのは関三段。大盤解説会のPC操作を担当する)

(武蔵)

1997年11月4日生まれの27歳、東京都昭島市出身。森下卓九段門下。2014年、四段。2024年、八段。棋士番号は297。タイトル戦登場は1回。棋戦優勝は2回。
四段昇段後、第5期加古川青流戦準優勝や、新人王戦2連覇など新人時代から実績を残しています。昨年3月には順位戦A級昇級とともに八段に昇段しました。初タイトル獲得に向けて五番勝負を戦います。
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(武蔵)

2002年7月19日生まれの22歳、愛知県瀬戸市出身。杉本昌隆八段門下。2016年、四段。2021年、九段。棋士番号は307。タイトル戦登場は29回。獲得は竜王4期、名人2期、叡王3期、王位5期(永世王位)、王座2期、棋王2期、王将3期、棋聖5期(永世棋聖)の計26期。棋戦優勝は10回。
多くの最年少記録を更新し、将棋界に新たな旋風を巻き起こした若き天才として注目を集めます。棋王戦では前々期にタイトルを獲得し、前期は3勝0敗(1持将棋)で棋王初防衛を果たしました。今期は3連覇を目指して、防衛戦に臨みます。
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(武蔵)

10時、午前のおやつが運ばれました。藤井棋王は塩けんぴと土佐の緑茶ゴールド。増田八段は棋王戦祝餅と土佐の緑茶ゴールド、ごっくん馬路村を頼みました。
20250202img_6303(塩けんぴは高知県の銘菓)
20250202img_6310(棋王戦祝餅は、はんごろしのもち米が使用され、小豆の風味を楽しめる)

(武蔵)

8時46分に増田八段が入室し、2分後の48分に藤井棋王が姿を見せました。
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Img_6260_2(上座側の歩を5枚取って、歩が多く出ると棋王、と金が多く出れば挑戦者が先手を得る)

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Img_6269(白布に歩が4枚、と金が1枚散った)

(武蔵)

振り駒の結果、歩が4枚出て藤井棋王の先手に決まりました。このあと、第2、4局は増田八段、第3局は藤井棋王の先手になり、第5局が指される場合は改めて振り駒で先後が決まります。
20250202img_6282(先手の藤井棋王)
20250202img_6285(増田八段の挑戦者としての初手は△8四歩だった)
20250202img_6292(大勢の関係者が出だしを見守った)

(武蔵)

棋王戦五番勝負の持ち時間は、ストップウォッチ方式の各4時間です。
一日のスケジュールは以下のとおり。

9:00  対局開始
10:00  午前のおやつ
12:00  昼食休憩
13:00  対局再開、現地大盤解説会開始
15:00  午後のおやつ
??:??  終局

(武蔵)

2025年2月 1日 (土)

明日の対局はABEMAで動画中継されます。

【ABEMA】
・8時30分から23時まで
・出演者:阿久津主税八段、宮嶋健太四段、竹部さゆり女流四段、脇田菜々子女流初段https://abema.tv/channels/shogi/slots/CYn6SMcCEVfFcB


以上で本日の中継ブログの更新を終了します。
対局は明日9時に始まります。まずは振り駒で、どちらが先手番を引くのか。そして、戦型はどうなるのか。ご期待ください。

(武蔵)