振り駒
朝の対局室
ニコニコ生放送
対局は9時開始
対局をお楽しみに
盤と駒
明日の見どころ
両対局者の退出後、大内九段、松尾七段、室谷女流初段、谷川九段がそれぞれ明日の見どころについて語りました。同時に直筆色紙の抽選も行われ、当選した方は笑顔で色紙を受け取っていました。
■大内延介九段
「明日の戦法はどんな戦法になっても大した問題ではありません。中終盤のねじり合い、これが興味深い。4時間ですので、必ず秒読みになります。どうしてこういう手が指せるのだろうというのを見守ってほしいですね」
■松尾歩七段
「明日は大盤解説や指導対局を担当します。よろしくお願いします。大内先生も申し上げられていましたが、中終盤で見どころが続くと思います。
序盤の戦型は、矢倉か角換わりになると予想します。どちらも激しい展開が予想され、中終盤のねじり合いを羽生名人、渡辺棋王ともに得意にしていますので、1手のミスも許されない、目の離せない将棋になると思います」
■室谷由紀女流初段
「タイトル保持者同士の五番勝負。鋭い切れ味の渡辺棋王、序盤巧みな羽生名人と序盤から目の離せない展開になると思います。明日は将棋まつりが行われます。そちらにも足を運んでくださればと思います」
■谷川浩司九段
「棋王戦は持ち時間が4時間ですので、先手のとき、後手のときの準備をしていると思います。直近の対局はJT杯の決勝戦だったと思います。そのときは、渡辺棋王が新手を出し、羽生名人が対応しきれずに完敗を喫しました。
この将棋が二人の中に大きく占めていると思います。この将棋をもう一度指したいと思えば相矢倉になるでしょうし、後にしたいと思えば角換わりになると思っています」
(書き起こし=銀杏、写真=文)
対局者挨拶
今回の棋王戦で宇都宮に訪れている棋士が登壇しました。多くの棋士が並ぶさまは壮観です。関係棋士の紹介ののち、両対局者があいさつ。最後は健闘を誓って握手をし、二人は会場を後にしました。
■渡辺明棋王
「盛大な前夜祭を開催してくださり、実行委員会、下野新聞の皆さまに厚く御礼申し上げます。
宇都宮での対局は3回目です。2年前に棋王獲得。そのとき以来の対局ですので、いいイメージのまま、対局できそうです。
棋王戦は今回が40期。私は30歳で、将棋を始めた小学生のころから見ていました。そのときの棋王が羽生さんでした。
今回、節目に戦えるのは記念になるし、光栄なことです。明日は祝日で、都心からも近いので多くの方にお越しいただけると思います。
期待にこたえられるような内容の将棋を指したい。この五番勝負が盛り上がるシリーズになるよう頑張りたいと思います」
■羽生善治名人
「前夜祭を盛大に開催していただきありがとうございます。多くの皆さまが参加してくださりうれしく思います。五番勝負に出るのは7年ぶり。久しぶりにこの舞台に戻ってこれて大変うれしく思います。その間も中継や棋譜を見ていましたが、現場は訪れていなかったので浦島太郎ではありませんが、新しい気持ちで臨もうと思っています。明日は同時に将棋まつりが開催されるということで、多くの方が来ていただけたらうれしいです。
先ほどお話がありましたが、お子さんたちが最近熱心に指している。将棋は小さいお子さんから年配の方まで楽しめるのが一番素晴らしいところだと思います。明日はイベントでも楽しんでほしいですし、将棋の対局でも面白さや難しさといった魅力を残せるように私も一生懸命指していきたいと思います」
(書き起こし=銀杏、写真=文)