2014年1月 7日 (火)

永瀬六段が強気な受けを繰り出しました。△3五歩の味付けは△5六桂▲5七歩に△3六香の筋(▲同銀なら△6八桂成▲同玉△3八角成の狙い)の作ったものですが……。

20140107nagasemiura56堂々の▲同歩。三浦九段は△7六歩と歩を補充しましたが、永瀬六段は▲4五歩と攻めを急かしました。

20140107nagasemiura59_2△5六桂と跳ばせれば先手の馬は働きますが、香を取らせるうえに4六の空間が気になります。永瀬六段、はたして不安定な先手玉をまとめきれるでしょうか。

Dsc_9818 (再開前の永瀬六段。得意の受けに回る展開になった)

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△9二角をめぐる攻防が続いています。永瀬六段は▲5六香と角の利きを塞ぎました。

20140107miuranagase51_2以下△5七桂成▲同玉△4四桂。△4四桂は9二角の威力を高めながら、先手の馬を自陣に引かせないようにする狙いです。

20140107miuranagase54_2ここで永瀬六段は▲5八玉!と引きました。

20140107miuranagase555六香をただで差し出すので意表に思える受けです。中田宏樹八段は「柔らかい受けですね。△5六桂には▲5七歩と受けるのでしょう」とコメントしてくれました。

201401071543次に▲6六馬と引いてから▲5六歩と取れば、9二角の威力を半減させることができます。

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午前中は序盤ということもあり、モニタを見るだけの棋士が多かった控室。中盤へ突入にするにつれて、継ぎ盤が動き始めました。

Dsc_9829 (伊藤真吾五段)

Dsc_9835 (中田宏樹八段。本日の対局立会人だ)

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検討に出ていなかった手が出ました。△9二角です。

20140107miuranagase50_2直接的な狙いは△4七角成▲同金△3八銀。それを防ぐために▲5六歩とするのは、△3七歩▲4八金△6四桂(△5六桂と△7六桂の狙い)と攻めをつなぐ手があるようです。

201401071500_2遠見の角がさく裂するか否か。それは永瀬六段の受けにかかっています。

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20140107nagasemiura47三浦九段が△4五同桂と応じ、永瀬六段は▲6六角と飛車香両取りをかけました。以下△7五歩▲1一角成と進み、三浦九段の手が止まっています。

20140107nagasemiura49この瞬間の駒割りはほぼ互角ですが、次に▲4五歩と桂を取られると後手が香損になります。その代償に後手はうまく攻めをつなげたいですが、控室に来訪した棋士からは「先手持ち」の声が多かったところ。三浦九段の次の手に注目です。

201401071419 (14時20分ごろの特別対局室。窓の外を見て考えるのが三浦流だ)

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29140107nagasemiura43再開後の一手は▲2九飛。そして、△7四歩に▲4五桂と開戦しました。

20140107nagasemiura45_2△4五同桂に▲同歩も有力ですが、控室に訪れた棋士からは「▲6六角も有力だ」との指摘もありました。

20140107nagasemiura1340以下△7五歩に▲1一角成が一例。その局面は次に▲4五歩と桂を取る手があるので、後手は急いで攻める必要があります。

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Dsc_9815 (対局再開前)

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Dsc_9820 (対局が再開され、永瀬はまた飛車を引いた)

Dsc_9822 (三浦は▲2九飛を見て、何度か頷いていた)

Dsc_9824 (ノータイムで△7四歩。▲2九飛は三浦の読み筋だった可能性が高い)

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(紋蛇)