堂々と突く ▲2一飛成かと思われていたが、▲8五歩とじっと伸ばす。▲8四歩△同歩▲8三歩と頭上から攻めるつもりだろう。飛車も手持ちにしているだけに強烈に見える。後手は5三の金が囲いから離れてしまったのが痛いところか。 郷田九段は現局面をどう見ているのだろうか。 (吟)
16時10分頃の控室 髪をバッサリと切った上田初美女王が控室へ。「20センチぐらい切ってもらいました。乾かすのが面倒になったので(笑)」と話す。 初手から並べ返す。 「そうだ、穴熊を指す人に聞かないとね」と野月七段。 (吟)
棋王登場 今日と明日、東京で所用があるということで上京した久保利明棋王が控室へ。 現在、棋王3連覇中。挑戦者を決める戦いをじっと見つめる。 棋譜に目を通し、進行を確認する。 サッと継ぎ盤の前に移動。野月七段、遠山五段と検討を行う。 (吟)
25分の考慮の末に…… 25分の考慮の末に△5四角と筋違いに角を据える。△3六角や△6五角と飛び出す手を狙っている。△5四角までの消費時間は▲郷田九段2時間27分、△広瀬七段1時間27分。消費時間の差はピッタリ1時間。 △5四角と据えた広瀬七段。パクパクと歩を食べていくことができるか。 (吟)
積極的な郷田九段 △6二金左に▲8六角とぶつける郷田九段。△8六同角▲同歩で穴熊の頭に穴が空いてしまうだけに積極的な一手だ。 「▲8六角に△同角▲同歩で△3三桂と跳ねた類型はありますね。居飛車はなかなか▲2四歩とは突きにくいです」と控室を訪れた遠山雄亮五段。 モニターを見る滝誠一郎七段と遠山五段。 (吟)
局面が動き出す △5二飛に▲2六角△5四飛▲5九角△5二飛の千日手が懸念され始めたが、▲6五歩と郷田九段が位を取る。▲6五歩までの消費時間は▲郷田九段2時間3分、△広瀬七段53分。打開された▲6五歩が着手されたあとに控室へ入室した鈴木八段はモニターを見て「ほぅ。ほうほう」と小さく漏らして退室した。 千日手を打開した郷田九段。今後の構想に注目だ。 (吟)