大盤解説会の様子 13時30分になり、現地では大盤解説会が始まりました。すでにほとんどの席が埋まっています。注目の対局であることと石川県の将棋熱が感じられます。 (大盤解説会の様子。注目のカードとあって、注目ぶりがうかがえる) (山崎隆之七段が解説を務める。渡辺竜王の初手▲2六歩は2手目△3二飛戦法を警戒したものと解説) (聞き手は甲斐智美女王・女流王位) (解説会場は北國新聞会館の20階)(銀杏)
意外な▲2八歩 図は47手目▲2八歩の局面。ここでは▲5八香とみられていました。というのも、▲2八歩で角が詰んでいますが、△5六銀成▲2七歩△5五飛が厳しいのではないかとみられていたからです。渡辺竜王の研究手順はどのようなものなのでしょうか。しばらくして、控え室に戻ってきた観戦記担当の野間俊克指導棋士五段が「久保先生はもう残り1時間20分くらいです」と盤側の情報を伝えました。渡辺竜王の消費時間は30分程度とのことです。(銀杏)(対局再開前の久保棋王。読みに読んでいる)
昼食休憩前の検討内容 昼食休憩に入る前に、山崎七段と甲斐女王・女流王位が検討していた内容を紹介します。図以下(1)△5六歩と(2)△4五桂が有力。(1)は▲同金△6七銀▲5八香△5六銀成▲同香△5七金(△5七桂は▲5八金)▲6八金(参考図)(2)は▲6七金△5六歩に▲5八香か▲6五香△5七桂成…(参考2図)か。いずれにしても、かなり激しい将棋です。(銀杏) (『シリコンバレーから将棋を観る』や『どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?』の著者である梅田望夫さんが控え室を訪れた)
昼食休憩時の盤面 (本局では昨年の第35期棋王戦第2局でも使用されたカヤの盤で指されている。年輪の数がすごい) (渡辺竜王側から見るのと、久保棋王側から見るのとでは局面の印象が違うかもしれない。皆さんはいかがでしょうか?)(銀杏)
昼食休憩に入る 図の43手目▲5七同金の局面で久保棋王が20分考えて昼食休憩に入りました。消費時間は渡辺25分、久保2時間13分。持ち時間4時間の対局でこれだけ消費時間に差がつくのは極めて異例のことです。渡辺竜王の周到な研究に久保棋王が慎重になっていることがうかがえます。対局は13時に再開されます。対局者の昼食はともに松花堂弁当。 (対局者の昼食は松花堂弁当)(銀杏)
渡辺竜王に新手 図は37手目▲1三竜の局面。超急戦から定跡通りに進んでいましたが、渡辺竜王から手を変えました。これまでの前例はすべて▲6五香打でした。渡辺竜王の研究手は竜の活用を優先させる一着。久保棋王は△6六馬▲同歩△5六香と反撃しました。(銀杏) (朝の渡辺竜王)