2025年2月 1日 (土)

高知対局の集い(4)

両対局者の降壇後、関係者は明日の対局の見どころや戦型予想について語りました。
見どころ解説が終わったあと、お楽しみ抽選会が行われ、前夜祭はお開きとなりました。
Img_6164(立会人の森けい二九段)
「増田八段はあまり矢倉を指さない人ですけど、確か藤井棋王に勝った一局は矢倉でしたね。だから、やるかもしれない。明日は記録係が振り駒をして先後を決めるので、その振り駒の結果次第かもしれません。先ほどの意気込みで、『藤井棋王の角換わりになかなか勝てない』といっていたから、それは避けたほうがいいですね。相手の得意戦法を避けて『居飛車党だけと振り飛車やってやるよ』という手もありますよ」
Img_6185(解説の佐藤天九段)
「挑戦者側の立場を思い返すと、1勝するまではなかなか気持ちが落ち着かないかもしれません。ただ、ひとつ勝てば自分は落ち着いたところがありました。ですので、まずはいい内容で1勝できたら、風が吹いてくるのではないでしょうか。増田八段の将棋は中盤の組み立てがうまいです。『詰将棋は意味がない』という発言が過去にありましたけど、彼の将棋のつくりとして、終盤の詰む詰まないという局面よりも前に、勝負を決めたいタイプだと感じています。ですが、藤井棋王はやっぱり中盤戦も非常に強いです。増田八段としてはそこを乗り越えられるかどうか。まずは、いつもどおりのスタンスを変えずに自分の戦い方にして、正面から挑むのではないかなと思っています」
Img_6198(大盤解説会ゲスト棋士の黒田五段)
「順当に予想するなら相居飛車ですが、増田八段の振り飛車を見てみたいという気持ちがあります。おふたりが順位戦で対戦された一局(2018年、第77期順位戦C級1組▲増田-△藤井戦、後手勝ち)は、増田八段が中飛車を採用されました。そのときのイメージで、 もしかしたら増田八段が変化球を投げるんじゃないかなと個人的には思っています」
Img_6210(解説会の聞き手を務める島井咲緒里女流二段)
「増田八段の『矢倉は終わった』という発言も有名ですけど、わたしとしては逆に矢倉を見たいなと思います。まずは振り駒で先後がどちらになるか、それから戦型がどうなるかに注目です」
Img_6202(記録係を務める清水三段)
「増田先生は意気込みで『先手がほしい』といっておられたので、ちょっとプレッシャーがかかっています。本命は角換わりかなと思います。ただ、わたしは振り飛車党なので振り飛車を見てみたいです」

Img_6163
(武蔵)