(本田五段は大舞台で新工夫を披露するも、うまくいかなかった)
【渡辺棋王のインタビュー】
――お疲れさまでした。先勝された渡辺棋王から伺います。振り駒で先手番になりましたが、矢倉は決めていたんでしょうか?
渡辺 そうですね。ちょっと本譜みたいな展開は指したことがない将棋だったので、ちょっと午前中から長考になりました。
――形勢がよくなったと思ったのは?
渡辺 桂得したときに指せるかなと思っていたんですけど、はっきりよくなったのは▲4五桂と跳ねたところですかね。
――手ごたえがありましたか?
渡辺 そうですね。あの図になれば一手勝ちかなと。
――これで8連覇に向けて好スタートになったわけですけど、第2局に向けて抱負をお願いします。
渡辺 始まったばかりなので、2週間後に向かって調整していきたいと思います。
【本田五段のインタビュー】
――本田五段は全体を振り返っていかがですか?
本田 ちょっと仕掛けられた図がすでにまずいのか、どこからまずいのかよくわからなかったです。気づいたら悪くなっていた感じなので。
――銀矢倉は、矢倉になったら指してみようと思っていましたか?
本田 そうですね。ああいう形なら指してみようかと思ったんですけど、微妙に想定と違っていました。まぁ一局かなと思っていたのですが。
――▲4五桂の局面はきつかったのでしょうか?
本田 跳ばれて固まっているようでは、ちょっと。その直前で何を指すかというのも難しい気がするので、その図が悪い可能性はあるかなと思っています。
――タイトル戦初挑戦の第1戦の緊張感はありましたか?
本田 あまり自覚しているつもりはなかったんですけど、自分が2分で指したと思った手がもう少し考えていたので、そういうところで緊張していたかもしれないです。
――第2局の抱負をお願いします。
本田 先手番で、自分の指したい戦型が指せる手番なので、しっかり準備したいと思います。
(紋蛇)