2019年3月
2019年3月17日 (日)
午後のおやつ
攻め合いが予想される
宇都宮グランドホテル
対局場の宇都宮グランドホテルは、2016年に株式会社宇都宮グランホテルとして新たに運営を開始。同時に客室、レストラン、ロビー・テラスを全面改装して、近代的でモダンなホテルに生まれ変わっている。
グランドテラスは庭からの陽光を浴びる気持ちのいいカフェレストランだ。
自慢の庭は鎌倉時代の宇都宮城主、藤原宗円氏にゆかりのある地として始まったという。その後、明治時代に陸軍大将・鮫島重雄男爵が別邸を建て、そのときに作られた庭園が現在のホテルの庭園の基礎となっているそうだ。その由緒ある地に、1954年に秩父宮妃殿下に宿泊していただく宿として総檜作りの割烹旅館「陽南荘」が建てられ、71年にはさらに発展させて宇都宮グランドホテルが開業された。
(八雲)
対局再開
昼食休憩中の対局室
昼食休憩
仕掛けの直後に前例を離れる
とちぎ将棋まつり
宇都宮グランドホテルでは、とちぎ将棋まつりが始まっています。
こちらは販売ブースで展示されていた吉田将棋碁盤店の将棋盤と駒。一見普通の盤と駒に見えるが。
引きで撮るとこの通り。奥の盤が普通サイズで、手前はミニチュアサイズとなっている。観賞用とされているが、マス目は太刀盛りの技法で作られ、足も手彫りとのこと。サイズ感も絶妙で、小さくても普通の駒とほとんど変わらない感覚で着手することができた。
図は15時半頃の局面。広瀬竜王は△5四桂▲5五銀と先手陣の銀の連結を崩してから△6八銀と露骨に放り込みました。対して、先手も▲3四歩と取り込んで攻め合いに出る展開が予想されています。いよいよ戦いが激化してきました。

















12時、図の局面で渡辺棋王がちょうど1時間使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲渡辺1時間22分、△広瀬1時間0分。昼食の注文は渡辺棋王が「中華ランチセット」、広瀬竜王が「松花堂弁当」。対局は13時に再開します。

図は10時前に後手から仕掛けた局面です。この仕掛けに対して前例は全て▲6九飛と迎え撃っていますが、渡辺棋王は1分の考慮で▲6五同歩と応じました。ここで早くも前例を離れています。しかし、広瀬竜王も▲6五同歩は想定内だったようで、2分の少考で△6五同桂と返しました。どうやら、公式戦の前例はなくとも、両者ともに十分に研究済みの進行のようです。






