5連覇で永世棋王の資格を獲得した渡辺棋王。
【渡辺棋王の談話】
――どのあたりで優勢を意識されましたか。
「▲7二角が厳しそうなので。そこで優勢になったかなと思いました」
――五番勝負を振り返って、最初は1勝2敗と苦しい展開でしたが、いかがでしたか。
「黒星が先行するシリーズだったので、厳しくなったとは思っていましたが、最後まで一生懸命指そうと」
――5連覇ということで、史上二人目の永世棋王を獲得されました。永世称号についてはどのように受け止めていますか。
「1回きりのチャンスだと思っていたので、それを生かせたのはよかったと思います」
――ご自身にとっては、2つ目の永世称号ですがいかがですか。
「簡単に取れるものではないですし、長くタイトル戦に出ていないと取れないので。そういう意味では2つ目を取れたのは大変うれしく思います」
――難しい将棋でしたが、終盤はいかがでしたか。
「そうですね。いや、▲4八銀(67手目)に対して何かあるんじゃないかと思ったのですが……ちょっと、見当たらなかったですね」
――最後も際どい勝負になったように見えましたが、いかがでしたか。
「やはり△8六歩(68手目)と突いたところでは、ちょっと思わしくないなと」
――今回の棋王戦が初めてのタイトル戦でしたが、五番勝負を振り返られてどういう思いですか。
「星を生かせなかったのが残念です」
――2勝1敗とリードしたときはどのように。
「うーん……番勝負は5局で一つの勝負ですから、途中の経過は関係ないです」
(八雲)