続いて主催者の挨拶。
棋王戦宇都宮対局実行委員会委員長 如水和也氏
「この宇都宮で棋王戦が開催されるということは、我々栃木の将棋関係者にとって本当に光栄の至りと考えております。今シリーズは、プロもアマチュアも皆さんがお手本にする振り飛車党の久保棋王と、居飛車党が皆憧れる本格派の郷田九段の対決ということで、大変楽しみにしております」
下野新聞社代表取締役社長 観堂義憲氏
「久保棋王と郷田九段、両者の対戦成績は久保棋王17勝、郷田九段17勝とピッタリ並んでおります。久保棋王は本当にハードスケジュールで、そのためだと思いますが、少し調子を崩されているのは明らかです。しかし、世の中の久保ファンは、持ち前の華麗な駒捌きでなんとか棋王位を死守して欲しいと、そう願っていると思います。一方の郷田九段は、14年振りの棋王位挑戦となります。そしてなんと、明日は郷田九段41歳の誕生日です。一気にここで勝負を決めたい、そう思っていることでしょう。日本中の将棋ファンを沸かせる名勝負を期待します」
続いて来賓祝辞。
宇都宮市市長 佐藤栄一様
「棋王戦の番勝負が第4局と佳境を迎えています。七大タイトルの棋王戦が宇都宮で行われることに感謝したい。昨年の東日本大震災でも、日本人の人間力が評価されましたが、将棋も人間力を高める大きな役割を持っています。先を読む力、我慢強い忍耐。日本が決して忘れてはいけない、そして後世に伝えるもの。人を高める教育に将棋は役立つと思います」
作新学院院長 船田元様
「明日は久保棋王、郷田九段の2人の対戦、われわれも注目しています。よい戦いぶりを見せていただきたいと思います。日本古来からの重要な文化。これは現代に生きるものだと思います。最近はコンピュータとの対戦が話題になっており、以前は人間が勝っていました。コンピュータでは把握できない、人間の素晴らしさや機微を大事にしなければならないなと感じます。棋王戦を間近で見られることは幸せと思います」
(八雲)