2022年8月26日 (金)

Dsc_6272 (急戦策から巧みな攻めで快勝の加藤桃子女流三段。挑戦者決定戦進出)

Dsc_6276 (第7期以来の五番勝負登場を目指す)

Dsc_6285 (敗れた上田初美女流四段。穴熊の堅さを生かして暴れ回ることができなかった)

Dsc_6294001

Dsc_6289 (感想戦では、後手が早めに動く順も調べられていた)

本局の中継は以上となります。ご観戦ありがとうございました。準決勝のもう1戦の西山朋佳白玲・女王-塚田恵梨花女流初段戦は8月29日に行われます。その対局もお楽しみに。

20220826i

里見香奈女流王座への挑戦を目指す第12期リコー杯女流王座戦本戦準決勝の▲加藤桃子女流三段-△上田初美女流四段戦は、15時59分に109手で加藤女流三段の勝ちとなりました。消費時間は▲加藤2時間28分、△上田2時間49分(チェスクロック形式)。勝った加藤女流三段が挑戦者決定戦進出を決めました。

20220826h

図は89手目▲9三香の局面。加藤女流三段は駒得して取った香を後手の弱点である端に打ち込みました。
穴熊が横からの攻めに強いのは金の守りが一因。端攻めは金を相手にせず攻められるので、穴熊の強みが生きにくいのが特徴です。上田女流四段は懸命に受けていますが、加藤女流三段が優位を広げています。

Dsc_6175_2 (厳しく攻める加藤女流三段)

20220826f

図は63手目▲9三歩の局面。加藤女流三段は端を絡めて攻め合いました。急戦に出たのも、端攻めに期待してのものと想定されるため、構想通りの展開といえます。
▲9三歩以下、△同銀▲7四銀△同飛▲2二歩△8二銀▲2一歩成(下図)と左右から揺さぶって先手桂得。加藤女流三段がポイントを挙げました。
9筋の突き合いがなかったら、先手の攻めが単調で後手十分だったかもしれません。



20220826g

Dsc_6175 (戦果を挙げた加藤女流三段)

将棋会館の1階は販売コーナーで、将棋盤や駒、扇子などのグッズ、入門書から専門書までの棋書を取り扱っています。これらの商品は将棋連盟オンラインショップでも購入できます。

Dsc_6215

Dsc_6202 (本局の対局者である加藤女流三段や里見香奈女流王座の扇子も)

Dsc_6231(扇子は人気のグッズ)

Dsc_6210 (書籍では森けい二九段著による里見香奈女流王座の実戦次の一手集『里見香奈 イナズマの一手』もある)
Dsc_6225 (前女流王座である西山朋佳白玲・女王の『実戦で学ぶ 振り飛車の勝ち方』は最近出た新著。佐藤康光九段の『佐藤康光 剛腕の一手』は直筆サイン入りで売られていた)

20220826d

図は48手目△5五歩の局面。午後に銀交換してからはじりじりとした進行が続いていましたが、14時になって上田女流四段が△5五歩と動いていきました。△5五歩は軽妙な攻めで、▲同飛は△3六歩、▲同歩なら△5六歩の垂れ歩が生じて効果的な突き捨てです。実戦は▲5五同角と加藤女流三段が応じています。

Dsc_6166(動いた上田女流四段)

Dsc_6162 (上田女流四段が先に対局室に戻る)

Dsc_6172 (加藤女流三段は昼食休憩に入ってからも10分ほど考えていた)

Dsc_6177 (対局が再開されると、加藤女流三段は▲3四銀を着手)

Dsc_6191 (上田女流四段は△3四同銀と応じる)

Dsc_6185 (対局室の様子)

20220826c

図の38手目△6四歩の局面で、加藤女流三段が3分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲加藤34分、△上田1時間24分。対局は12時40分再開です。
昼食の注文は、加藤女流三段が「ゴーヤチャンプルー弁当」(鳩やぐら)、上田女流四段は「玉子とじうどん」(ほそ島や)でした。

20220826b

図は31手目▲6六角の局面。加藤女流三段は右銀を3五まで繰り出して右辺は十分な形です。そこで、攻めをいったんやめて▲6六角から▲8八銀~▲7七銀として上部を厚くしました。
その間、上田女流四段も△8二銀から△7一金と固めて強く戦えるようになりました。双方主張のある進行といえます。

Dsc_6090 (3筋方面でポイントを挙げてじっくりと指す方針の加藤女流三段)