2021年8月27日 (金)

おはようございます。第11期リコー杯女流王座戦本戦準決勝より、里見香奈女流四冠-加藤桃子女流三段の一戦を中継いたします。対局は関西将棋会館「芙蓉の間」で、10時に開始されます。持ち時間は各3時間(チェスクロック使用)。本局の勝者は、次戦で挑戦者決定権を懸けて、伊藤沙恵女流三段-山口恵梨子女流二段の勝者と対戦します。

株式会社リコー
日本経済新聞社
棋譜ページ

本局の中継は、棋譜コメント入力を武蔵、撮影は翔が担当いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

2021年8月12日 (木)

Img_9869_e_sato (里見女流四冠は機敏な序盤戦でペースをつかみ、最後は押し切ってベスト4入り)

Img_9876_e_ueda (敗れた上田女流四段。辛抱を重ねるも逆転には至らなかった)

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以上で本局の中継を終了致します。
ご観戦いただき、誠にありがとうございました。

Joryu_ouza202108120101_107▲里見-△上田戦は16時17分、107手で里見女流四冠の勝ちとなりました。消費時間は▲里見2時間35分、△上田3時間0分(持ち時間各3時間、チェスクロック使用、切れたら1手60秒未満の着手)。勝った里見女流四冠は、本戦準決勝で加藤桃子女流三段と対戦します。

Joryu_ouza202108120101_88この△6四歩を指す直前までは▲8二金以下の詰めろが後手玉に掛かっていましたが、上田女流四段は手順を尽くして防ぎました。ここをしのげば反撃のチャンスはあるでしょうが、いかにも里見女流四冠から何か寄せの手段がありそうです。

Img_9788_z_heya (朝の振り駒の様子)

Joryu_ouza202108120101_69上田女流四段の強襲に対し、里見女流四冠はカウンターを交えてその攻めを切らしに掛かりました。進行の一例として、図から△4六成銀▲3四角△同銀に▲4一飛が王手成銀取りで、合駒請求もできるため形勢に差がついているでしょう。

Img_9776_z_sato01 (里見女流四冠はこのままリードを保てるか)

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Joryu_ouza202108120101_58上田女流四段が50手目△3六歩を皮切りに、本格的に動きました。そのあと角を切って追撃していきますが、58手目△4五金に対して▲4七銀と引かれると攻めをつなげるのが難しく見えます。

Img_9752_z_ueda01 (勝負に出た上田女流四段。追撃策やいかに)

Joryu_ouza202108120101_3612時、図の局面で昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲里見香41分、△上田1時間17分。昼食の注文は、里見香女流四冠が「玉子丼」(やまがそば)、上田女流四段が「玉子とじうどん」(やまがそば)。対局は12時40分に再開します。

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Joryu_ouza202108120101_31上田女流四段が攻め形を整え終えたところ、里見女流四冠がいきなりギアチェンジ。角交換になれば▲8二角の打ち込みが生じます。しかし交換を拒否する手はどれも指しにくく、上田女流四段としてはこの注文に応じたあとで何か手を探すことになりそうです。例えば△5七同角成▲同銀に(1)△3七歩▲同桂△5四歩や(2)△1五歩が挙げられます。

Img_9800_z_sato02 (機敏に手を作った里見女流四冠)