2019年6月12日 (水)

中継室には、対局立会人の渡辺正和五段と泉正樹八段が来訪しています。

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後手は飛車を見切ってと金を作りました。先手は▲5五香△同香の交換が入れば飛車得になるため、形勢は先手がよさそうという評判ではあります。ただし、後手玉が堅いため、まだ勝つためには怖い思いをしなければならないようです。「思ったより難しい」と渡辺正五段は見ています。

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※この記事の写真の撮影には、PENTAX K-3を使用しました。

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図は13時過ぎ、先手が▲4五歩と打って4四銀取りに当てた手に対して、後手が△3五銀と出たところ。後手の飯野女流初段は銀を押し売りする強手を放ちました。

すでにどちらかが倒れていてもおかしくない状況です。

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※この記事の写真の撮影には、PENTAX K-3を使用しました。

3511時35分頃、先手の山口女流二段が▲4五歩とぶつけて戦いが始まりました(上図)。△同歩には▲5四歩と突いて8八角の利きを通す手の味がよさそうです。

後手の飯野女流初段は図から△3五歩。3二飛の力を生かして、後手も駒をぶつけていきました。

戦型は後手の飯野女流初段が四間飛車に振って、対抗形になりました。

23図は10時50分頃の局面。先手の山口女流二段は5筋の位を取る作戦を選びました。▲5六銀~▲4五銀~▲3四銀の狙いを防ぐために、後手は△4四歩と突くことになりそうに見えます。

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(初手▲2六歩を指す山口女流二段)

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(2手目△3四歩を指す飯野女流初段)

第9期リコー杯女流王座戦本戦(主催・株式会社リコー、特別協力・日本経済新聞社)は二次予選が進行中。6月12日(木)は山口恵梨子女流二段-飯野愛女流初段戦が行われます。
開始時刻は10時、持ち時間は各3時間(チェスクロック方式)。切れたら1手60秒の秒読み。本局に勝つと、本戦進出となります。
中継は独楽が担当いたします。
よろしくお願いいたします。

【棋譜】

http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/9/joryu_ouza201906120101.html

2019年6月10日 (月)

初の本戦入りを決めた水町女流1級にインタビューを行いました。

―今日の将棋を振り返って。勝ちだと思ったのは?

水町 簡単な、いい手(61手目▲8六同飛に代えて▲8五歩)が読めていなかったのがいちばんショックでした。(85手目)▲7四桂△7三玉に▲8五歩と合わせたところでは自玉が寄りそうになく、ちゃんとやれば大丈夫かもしれないと漠然と思っていましたが、簡単ではないので、終盤が弱いなと思っていました。本当に確信したのは最後の最後、(100手目)△7三同金ですかね。△7三同桂ならよく分かっていませんでした。

―今日は持ち時間が3時間もありました。そうした将棋については?

水町 確か、1回だけあった(本棋戦第7期二次予選、室田伊緒女流二段戦)のですが、時間が足りなかった記憶があります。使いきって、なおも秒読みがずっと続いて。1ヵ所に集中してどばっと使ってしまうタイプなので、長いとありがたいですが、逆に迷いの要素が増えて「こっちのほうがいいんじゃないか」で間違ってしまうことも多いので、どちらがいいということはありませんね。苦ではありません。すごく楽しいと思っています。

Mizumachi10_2 (笑顔でインタビューに応じる)

―初の本戦入りとなりました。意気込みを

水町 アマチュアの頃からリコー杯に出場させていただいて、なかなか壁が厚かったです。さっきの将棋は反省点が多いので、一局一局、いい内容の将棋を指したい。皆さんに見ていただいたときに恥ずかしくない将棋を指せればと思います。

―ファンに向けて一言

水町 この前、プロになってちょうど1年がたちました。対局にはまだまだ慣れませんし、イベントに出させていただいたときもあまり働けていないというか、周りの方々に優しくしていただいてばかりです。自分の棋力もそうですし、いろいろ上達していかなければいけないなと思います。これからも温かく、「生ぬるく」見守っていただければうれしいです。

Mizumachi12_2 (インタビュー終了後にもう1枚)

以上で本局の中継を終わります。ご観戦くださいましてありがとうございました。