終局直後
里見女流二冠の勝利
▲本田小百合女流三段-△里見香奈女流二冠戦は、14時55分、80手で里見女流二冠の勝ちとなりました。消費時間は▲本田女流三段2時間6分、△里見女流二冠1時間22分。
勝った里見女流二冠は2回戦で井道千尋女流初段と対戦します。
後手リードか
対局再開
昼食休憩時の御下段の間
昼食休憩
時刻は12時10分になりました。50手目△3七歩成に対し、本田女流三段の考慮時間が11分を記録して昼食休憩です。ここまでの消費時間は▲本田女流三段1時間3分、△里見女流二冠44分。
昼食の注文は両者ともにありません。対局再開は13時です。
過去の対戦(2)
翌年、第3期の挑戦者決定戦は、里見女流三冠(当時)の5筋位取り中飛車から相穴熊へと進展。第1図の△5二金に本田女流三段が▲5六歩△同歩▲同金と仕掛けて戦いが始まりました。
互いに強気な攻め合いが続く中、迎えた第2図。△6七銀は▲同金なら△7九とを見た捨て駒ですが、銀を取らずに▲7二歩と打ったのが鋭手で、以下△8二金▲7一歩成△7九と▲同金△7八銀打に▲6一飛が詰めろで先手優勢。このまま本田女流三段が勝ち切るかに思えました。
ところが最終盤。第3図の△5四同金に▲7五金打としたのが痛恨の失着。すかさず△6八龍と入られて逆に受けなしに追い込まれました(代えて▲4三飛成なら先手勝ち)。大逆転で挑戦権をつかんだ里見女流三冠は、その勢いで五番勝負を制し、女流王座獲得を果たしています。
過去の対戦(1)
両者のこれまでの対戦成績です。女流王座戦では2度の対戦があり、第2期(2012年)、第3期(2013年)といずれも挑戦者決定戦で顔を合わせました。結果は1勝1敗。
第2期の挑戦者決定戦は、本田女流二段の一手損角換わりに里見女流四冠の早繰り銀という戦型でした(いずれも肩書きは当時)。これに対し、本田女流二段は△4二飛から右玉に構えて対抗します。互いに難しい駒組みが続く中、里見女流四冠の▲8六歩が疑問手(第1図)。これが大きなキズとなってしまいました。
その後、戦いが始まり本田女流二段が桂得を果たします。迎えた第2図、その得した桂を△5二桂と打ったのが好判断で、以下▲4六飛△8五歩と玉頭攻めを間に合わせて▲8六歩を咎めることに成功しました。
そして終盤。里見女流四冠が猛烈な追い込みを見せますが、第3図▲6八歩の中合いに焦らず△4四銀と引いて、▲5三銀△同銀▲7三金△5一玉▲5三桂成と、先手に金を使わせてから△6八飛成を決行して一気に寄せ切りました。この対局で初のタイトル挑戦を決めた本田女流二段は三段に昇段しています。