2014年7月11日 (金)

本局に勝利した清水女流六段は、次に西山朋佳奨励会初段と2回戦を戦います。

次回の女流王座戦中継は、7月14日(月)の香川愛生女流王将-石本さくらアマ戦です。
こちらの対局も、是非ご観戦下さい。

Imgp0735 (本日の記録用紙)

終局時刻は17時32分。
消費時間は▲甲斐2時間44分、△清水2時間57分。(持ち時間、各3時間)

清水女流六段「終盤までずっと難解な勝負だと感じていました。4筋をどちらが有効に使えるかが非常に重要な将棋で、例えば先手から有効なタイミングで4筋に(▲4四桂や▲4四香などと)打たれると厳しいのですが、本譜はこちらが△4六歩(82手目)と4筋を有効にいかすことが出来ました」

Imgp0698 (勝利した清水女流六段。終盤まで防御を固め、カウンター一閃で勝利を収めた)

Imgp0692 (敗れた甲斐女流二冠)

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Imgp0731 (感想戦は1時間程行われた)

※この記事の写真はリコー社製一眼レフカメラ、PENTAX K-30で撮影しています。

Imgp0652 (千葉幸生六段と一緒に終盤戦を検討する松尾七段)

89 松尾七段「後手の反撃が厳しかったですね。先手は飛車と角が5五歩で止まっているので、すぐ後手以上の攻めを用意するのが難しい状況です。これは、後手が優勢になったと思います」

千葉六段も同じ意見で、形勢判断は後手優勢でまとまった。

Kai

Kaishimizu

長考の結果、先程のブログ記事にあった△6七歩成(74手目)を甲斐女流二冠は▲同銀と取った。

そこから△1六飛▲1三歩成△1七歩▲1二と△1八歩成▲3九玉と激しい攻め合いになったが、ここで後手から△4六歩と厳しい反撃が飛び出した。【図】

82 (1)▲同銀と取ると、△同飛と銀を取られてしまう。
(2)▲5八銀右と引くと、△2九と▲同玉△4七桂の攻めや、△9三角の追撃が厳しい。

次の△4七歩成が厳しいので、この△4六歩を手抜くことも難しい。ここまでは先手が攻める展開だったが、終盤戦に入ったところで後手のカウンターが炸裂したようだ。

74_2 【図】は、▲1四歩に対して受けがない後手が△6七歩成とした局面。
事前に△3五歩▲4七銀右を入れて飛車の横利きが通るようにしているので、▲同銀とと金を取ると△1六飛と香を取ることが出来る狙いだ。しかし、後手もメリットばかりではない。△3五歩▲4七銀右の順を入れたことにより、先程までは手薄に感じた先手玉が手順に固まるデメリットがあった。判断が難しいところだが、結果的にはどちらが得をしているのだろうか?

この局面で先手が長考に入っている。
▲6七銀△1六飛は面白くないと見て、△6七歩成を手抜いて▲1三歩成と行く手を読んでいるのもかもしれない。
進行の一例は、▲1三歩成△7七と▲1二と△5五歩▲同銀△1六飛。この局面は▲4四桂と攻める手が見えるが、1二のと金取りになっているので、先手も相当に忙しい。

先手は後戻りが出来ない重大な決断を迫られている。

Imgp0640 (再開時の甲斐女流二冠)

63_2 先程松尾七段の解説にあった通り、猶予がない先手は後手に動かれる前に端から動いていきました。先手は香や桂が持ち駒に入れば、4四の地点に打つ攻めが見えています。【1図】

69 単に▲1四歩と打つと△1二歩と受けられてしまうので、▲1二歩△同香の小技を入れて▲1四歩に△1二歩と打たせないようにするのがテクニック。【2図】甲斐女流二段は細い攻めを上手く繋ぎきれるかどうか。もちろん、先手の攻めが切れれば後手有望。

15時過ぎ、まだ難解な中盤戦が続いています。

本日、東京・将棋会館で行われる対局の立会人を務めるのは松尾歩七段。
14時頃の局面について、松尾七段に見解をうかがった。

Imgp0641 (PCの画面で棋譜を確認する松尾七段)

58松尾七段「△3三銀と引いた時は後手の角が使いづらく重たい形かなと思っていたのですが、現局面は△1三角から上手く活用できています。最初から角は端から使う予定だったのでしょうね。後手玉は堅くまとまっていますし、△1四香などで歩を補充できれば角の利きを生かして△5八歩▲同飛△5七歩▲5九飛△5六飛と銀を取る狙いもあります。相手の手に乗って上手く指していると思います。対する先手ですが、端を逆用されてはいいところがなくなってしまうので、ゆっくり陣形を整え直すような余裕はありません。現在の局面はほぼ互角だと思いますが、先手は上手くまとめるのが大変で後手に針が振れやすい感じがします」

どちらがリードするか。ここが中盤の勝負所のようだ。