2013年9月 6日 (金)

五番勝負の日程は以下の通りです。

第1局 10月26日(土)  大阪「芝苑」
第2局 11月3日(日・祝)東京「明治記念館」
第3局 12月4日(水)  静岡「浮月楼」
第4局 12月13日(金) 「関西・将棋会館」
第5局 12月20日(金) 「東京・将棋会館」

0dsc_5874

(本局の棋譜)

これで本局の中継は終了します。
ご観戦まことにありがとうございました。
五番勝負をお楽しみに。

67imgp6213

68dsc_5845

里見女流四冠「今期は、前期挑戦者決定戦で敗れたこともあり、挑戦権を目指して戦ってきました。すごく苦しい将棋が多く、逆転・逆転という将棋が多かったです。
今日の将棋も運に恵まれた将棋でした。五番勝負では気持ちを新たにして、せっかく加藤女流王座と戦えるので自分の力を発揮できるようなコンディションに持っていきたいです。そして五番勝負を大いに楽しみたいです」

69dsc_5851

加藤女流王座「今日の里見女流四冠と本田先生の将棋は、すごい熱戦でした。去年の挑戦者決定戦と同じカードだったのですが、去年以上の盛り上がりでした。
中盤は里見先生には失礼なのですが、本田先生の方が指しやすいと思っていたのですが、1手で逆転してしまって。すごい奇跡を起こす方だなと思いました。控室で見ていて何が起こったのかよく分かっていませんでした。そういう方と五番勝負で盤をはさむことになって嬉しい気持ちと恐ろしいなと思う気持ちがあります。
里見先生はすごい将棋に熱心で集中力も体力もあって、素晴らしい方なので私も負けないように頑張りたいと思っています」

※文章書き起こしは吟記者

70dsc_5863

71dsc_5868

40dsc_5753

(大逆転で初挑戦を決めた里見女流四冠。大激戦の後だけに表情は硬い)

41dsc_5749

(頬が上気していた)

感想戦の前に、里見女流四冠へ簡単なインタビューが行われました。

―――本局を振り返ってどうでしたか。

(絞り出すような声でインタビューに答える里見女流四冠。ほとんど声は聞き取れなかった)

―――少し早いんですが、五番勝負への意気込みを教えて下さい。

里見女流四冠「初めて出るので、しっかり準備していきたいと思います」

45imgp6190

(続いて本田女流三段へのインタビューに移ろうとすると、本田女流三段は口元をハンカチで押さえながら席を立った。
2分ほど経ったころ、本田女流三段が「すみません」と言いながら対局室へ戻ってきた)

46dsc_5757

―――続いて本田女流三段にお聞きします。本局を振り返って。

本田女流三段「中盤以降、形勢判断はよくわからなかったです。途中盛り返したというか、良くなったのかなと思った局面もあったんですけど、終盤……うーん……わからなくて、最後は時間がなくて」

47dsc_5767

48imgp6193

(インタビューが終わり感想戦が始まった)

11

控室では△7三歩が検討されていましたが、里見女流四冠が7三に打ったのは銀。
「銀ですか」とどこからともなく声が漏れます。
▲8一と△同金▲8五桂が詰めろで、△8二銀と引いても▲6三歩成と詰めろが続きます。
「△7三歩ならどちらが勝つかはわかりませんが、ぎりぎりの勝負になっていたと思います。しかし△7三銀では……」と野月七段。

10

16時過ぎの局面。本田女流三段は残り34分の中から11分使って▲7九同金と取りましたが、
「▲7九同金と取った罪は重かったですね」と野月七段。
検討が進んだ結果、ここで(1)△7六歩は▲7二飛で先手勝ちと結論付けられましたが、
(2)△7八銀打に▲6一飛は△7三歩で後手がぎりぎりしのいでいそうだと控室。▲9五角には△7七角成▲同角△7九銀成(参考図)と金を取って必至がかかります。

10_1

0dsc_5729

0dsc_5726

(中倉宏美女流二段も控室へ)

16時30分、図の局面で里見女流四冠の考慮時間が40分を超えました。
一瞬訪れたチャンスをつかむことができるでしょうか。