おはようございます。

第３期リコー杯女流王座戦、本戦トーナメントはベスト８が出そろいました。本日は２回戦第１局、里見香奈女流四冠－真田彩子女流二段戦を中継いたします。
対局は関西将棋会館「御上段の間」にて10時開始予定。持ち時間は各３時間。先後は振り駒にて決定します。

本局の棋譜コメントは野辺記者、中継ブログは夏芽が担当します。
よろしくお願いいたします。

（本日の棋譜）

以上で本局の中継を終了させていただきます。ご観戦いただき、ありがとうございました。

本日の写真の撮影は全て、PENTAX K-30 を使用しました。

▲７六歩△３四歩▲５六歩の出だしから、先手の真田女流二段の注文に、後手の中倉女流二段が乗る形で、序盤から後手が馬を作る展開になりました。

11時半頃指した▲4五歩の仕掛けから積極的に動き、真田女流二段がペースをつかみました。

14時半頃、▲３三銀成の局面。馬を銀で取り、先手の流れが良さそうです。しかし、中倉女流二段も懸命に粘り、106手目にチャンスが訪れました。

17時20分頃の局面です。この角打ちは難解ながらも詰めろではなかったため、△4七銀と打つ手がありました。▲７八角では△３八銀成から先手玉が詰んでしまいます。▲３九銀と受けるのならば△３八銀成▲同銀で、千日手に逃れることができました。

そこから先は先手が勝ちになっているようです。時計の短針が半周した頃には決着がつき、125手で真田女流二段の勝ちとなりました。

感想戦は１時間ほど行われました。

（真田女流二段）

（▲３三銀成と馬を取った場面。このあたりからは先手ペースだった）

（中倉女流二段）

（106手目周辺を検討していた時の表情。一瞬だけチャンスが訪れていた）

（リードを守り、勝ちきった真田女流二段）

（中倉女流二段。終盤に追いこんだが、惜しくも届かなかった）

（この２枚は終盤の難所を検討しているところ）

図の局面で中倉女流二段が投了しました。後手玉には△２四同歩▲同金△１二玉▲１三銀の即詰みがあります。勝った真田女流二段はベスト８進出となり、次戦で里見香奈女流四冠と対局します。

終局時刻は17時52分。消費時間は真田女流二段２時間54分、中倉女流二段２時間59分でした。

この▲２五桂は詰めろ、▲１四桂△同香▲１三銀以下詰みがあります。なので銀先の桂で△２四銀と受け、▲４二銀と数を足しました。以下△２五銀▲同歩となり、これも▲３三銀成△同玉▲３四銀以下の詰めろです。ですので△３二歩と受けました。

（△２二玉▲２三銀成△同玉▲２四銀△３二玉▲４二金以下追っていけば詰みます）

（本譜の進行は下図になりました）

104手目の局面です。いつの間にか後手から二枚飛車で攻める形になりましたが、先手玉はまだ詰めろではありません。17時19分、▲８七角△４三金と進んでいます。中継室では直線で迫る順から考えているので、なかなか指し手が当たりません。

（勝又清和六段が中継室に来ていました）

91手目の局面、真田女流二段が▲３三金△同銀▲同飛成と切りこみました。

先手玉はまだ駒を渡しても詰まないので、一気の寄せを考えたいところでしょうか。

80手目から中倉女流二段が必死の防戦です。

先手の真田女流二段が着実にリードを保っているようです。

中倉女流二段は82手目から1分将棋に入りました。真田女流二段の残り時間は46分です。