粘る真田女流二段だが 攻防の▲4四角から懸命に粘る真田女流二段。 しかし里見女流四冠の指し手がノータイムの連続で、棋士室では「すでに読みきったかな」との声が聞こえます。 (大石直嗣六段、西川和宏四段らがモニター前で観戦している)
里見女流四冠、勝勢 真田女流二段の勝負手▲4四歩に対し、当たりを避ける△6二飛が味の良い一手。以下、数手進んで52手目△6六歩と打った局面は「はっきり振り飛車勝勢」と言われています。 (里見香奈女流四冠)
平藤七段の見解は「振り飛車優勢」 里見女流四冠の厳しい△5七銀に対し、真田女流二段は▲4四歩の勝負手を放ちました。 この局面で棋士室にいた平藤眞吾七段に見解を聞くと、 「▲4四歩は苦しいけど他に手がなかったんでしょう。ここは里見さんとしては、はっきり良くなる順が色々あって悩む局面ですね。4六の金を取って勝てれば分かりやすい。金を取る前に一回△3七歩とたたく手も厳しいかな。それで▲1八飛と横へ逃げれば△4六銀成▲4三歩成△3四飛(参考図)で、これは振り飛車が勝勢に近いです」 (平藤眞吾七段)
阪口五段の見解 42手目△4六歩のたたきに▲同金と取った局面。ここで棋士室のモニターで観戦していた阪口悟五段の見解です。 「△4六歩には▲5七金と寄るかと思ったけど取ったんですね。△5七銀なら▲5五金と出る読みなんでしょう。そこで△同角▲同歩△6六歩と進めて振り飛車が少し指しやすいかな。以下▲同銀△同銀成▲同角に△6二飛と回せば、▲6七歩に△6六飛▲同歩△5六角(参考図)の王手飛車があるから受けが難しそう」 (阪口悟五段)
昼食休憩 真田女流二段の早い仕掛けに対し、里見女流四冠は△4五歩と角道を開け、△6五歩と反撃に出ました。今度は振り飛車側から攻める番です。 図の39手目▲4八金の局面で里見女流四冠が30分考えて昼食休憩に入りました。 ここまでの消費時間は▲真田49分、△里見1時間4分。昼食の注文は両者ともにありません。対局は13時に再開されます。
5階対局室と3階棋士室 本日、関西将棋会館での対局は本局のみ。場所は「御上段の間」で行われていますが、それ以外の部屋はすべて電気が消えています。 (5階、対局室入口) (御下段の間。この部屋のすぐ隣で本局が行われている) (こちらは3階の棋士室。棋士や奨励会員たちによる研究会が行われいる)
戦型は里見女流四冠の三間飛車 振り駒の結果、先手は真田女流二段。3手目に▲6六歩と角道を止め、振り飛車を思わせる出だしでしたが、里見女流四冠の三間飛車に対し居飛車を選びました。 美濃囲いに組む里見女流四冠に対し、真田女流二段は▲6八角の引き角から▲3五歩~▲3七銀と3筋の位の確保を目指しています。