2013年7月22日 (月)

里見女流四冠の厳しい△5七銀に対し、真田女流二段は▲4四歩の勝負手を放ちました。
_45

この局面で棋士室にいた平藤眞吾七段に見解を聞くと、

「▲4四歩は苦しいけど他に手がなかったんでしょう。ここは里見さんとしては、はっきり良くなる順が色々あって悩む局面ですね。4六の金を取って勝てれば分かりやすい。金を取る前に一回△3七歩とたたく手も厳しいかな。それで▲1八飛と横へ逃げれば△4六銀成▲4三歩成△3四飛(参考図)で、これは振り飛車が勝勢に近いです」
Joryu_ouza2013072201011_50

Photo_12(平藤眞吾七段)

42手目△4六歩のたたきに▲同金と取った局面。
ここで棋士室のモニターで観戦していた阪口悟五段の見解です。
Joryu_ouza2013072201013_43

「△4六歩には▲5七金と寄るかと思ったけど取ったんですね。△5七銀なら▲5五金と出る読みなんでしょう。そこで△同角▲同歩△6六歩と進めて振り飛車が少し指しやすいかな。以下▲同銀△同銀成▲同角に△6二飛と回せば、▲6七歩に△6六飛▲同歩△5六角(参考図)の王手飛車があるから受けが難しそう」
Joryu_ouza2013072201011_56_2

Photo_11(阪口悟五段)

真田女流二段の早い仕掛けに対し、里見女流四冠は△4五歩と角道を開け、△6五歩と反撃に出ました。今度は振り飛車側から攻める番です。

図の39手目▲4八金の局面で里見女流四冠が30分考えて昼食休憩に入りました。
Joryu_ouza201307220101_39_2

ここまでの消費時間は▲真田49分、△里見1時間4分。
昼食の注文は両者ともにありません。対局は13時に再開されます。

本日、関西将棋会館での対局は本局のみ。場所は「御上段の間」で行われていますが、それ以外の部屋はすべて電気が消えています。

Photo_4 (5階、対局室入口)

Photo_5(御下段の間。この部屋のすぐ隣で本局が行われている)

Photo_6

(こちらは3階の棋士室。棋士や奨励会員たちによる研究会が行われいる)

振り駒の結果、先手は真田女流二段。3手目に▲6六歩と角道を止め、振り飛車を思わせる出だしでしたが、里見女流四冠の三間飛車に対し居飛車を選びました。
Joryu_ouza201307220101_17_2 

美濃囲いに組む里見女流四冠に対し、真田女流二段は▲6八角の引き角から▲3五歩~▲3七銀と3筋の位の確保を目指しています。
Joryu_ouza201307220101_25_3