2013年7月29日 (月)

伊藤1級は本戦1回戦で石本さくらアマとの対決を制して本局を迎えました。
【第3期リコー杯女流王座戦本戦トーナメント1回戦▲石本アマ-△伊藤1級】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/3/joryu_ouza201307080101.html

戦型は先手三間飛車対後手向かい飛車の相振り飛車へ。
伊藤1級優勢で終盤に突入しましたが、石本アマの猛攻で一時は形勢が逆転。
大熱戦の末、紙一重で先手の攻めをかわしきりました。

Photo_73

(感想戦での伊藤1級。写真は潤記者撮影)

鈴木女流二段は本戦1回戦で中村真梨花女流二段とのライバル対決を制して本局を迎えました。
【第3期リコー杯女流王座戦本戦トーナメント1回戦▲中村真-△鈴木】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/3/joryu_ouza201307040101.html

戦型はノーマル四間飛車対居飛車の対抗形へ。
鈴木女流二段は中盤でリードを奪い、最後は中村女流二段の勝負手(93手目▲1五飛)に対して華麗に△3九銀と決めました。

65imgp2783_2

(感想戦での鈴木女流二段)

おはようございます。
加藤桃子女流王座への挑戦権を争う、第3期リコー杯女流王座戦本戦は2回戦が進行中。
7月29日(月)は鈴木環那女流二段-伊藤沙恵奨励会1級戦をお送りします。
本局に勝てばベスト4。挑戦権獲得までは本局も含めてあと3勝が必要となります。
対局は東京・将棋会館にて10時開始。持ち時間は各3時間。先後は振り駒にて決定します。
本局の棋譜コメントは牛蒡記者、ブログは野辺が担当します。
本日もよろしくお願いします。

2013年7月22日 (月)

本局の明暗を分けたポイントは序盤にありました。まず1つ目は、28手目△4三銀と上がった局面です。Joryu_ouza2013072201011_28

本譜は真田女流二段が▲3八飛と寄りましたが、ここでは▲2六歩△5二金左▲2五歩△3三角(参考1図)と、2筋の歩を伸ばす順も有力でした。参考1図は居飛車が手得していますが、囲いの堅さに差があるのでバランスの取れた局面です。
Joryu_ouza2013072201011_32

その数手後、30手目△6四歩と突いた局面が2つ目のポイント。
Joryu_ouza2013072201011_30

ここで真田女流二段が▲2五銀と出ましたが、▲7七桂と跳ねて△6五歩の筋を受ける手が勝りました。▲7七桂以下△6二飛▲2五銀△4五歩▲3四銀(参考2図)の変化は難解。Joryu_ouza2013072201012_35_2 
一例として参考2図以下△3四同銀▲同歩△4六歩▲同角△6五歩▲同桂△同飛▲3三歩成△3七歩▲2二と△3八歩成▲6五歩△4九と(参考3図)と一直線に攻め合う順が並べられました。Joryu_ouza2013072201012_48 
参考3図は里見女流四冠も「自信がない」と語り、参考2図で「△5四銀とかわすつもりだった」との感想を残しました。
これには真田女流二段も「▲2五銀では▲7七桂でしたね」と納得。どうやら3六の銀をさばくことを急ぎすぎたのが形勢を損ねた原因のようです。

Photo_24

(感想戦は16時38分に終了しました)