図は次に▲７五金を狙って▲６六金と立った局面。
「△９六銀が怖そうですが先手の飛車さえ奪ってしまえばという考えは間違っていないように思います。先手が優勢ですね」と広瀬七段。


（飛車に狙いをつけた鈴木女流二段）

ここで村田女流二段が投了しました。終局時刻は15時19分。消費時間は▲伊藤１時間37分、△村田２時間48分（持ち時間各３時間）。勝った伊藤奨励会２級は本戦トーナメント進出となりました。

「▲４五桂で後手玉は寄っていると思います。勝ちの変化が多いです。一例は△７八馬▲３三桂成△同玉▲２五桂で（１）△４二玉は▲３三銀△５一玉▲７一歩成。これは垂れ歩が光る展開です。また▲２五桂に（２）△４三玉は▲３三銀で寄っていると思います」と広瀬七段。

（鋭く攻める山口女流初段。優勢の局面を築いた）

図は大阪の▲伊藤－△村田戦の15時頃の局面。先手がノータイムの応酬で攻め続けています。棋士室では先手優勢との見解がなされています。

（伊藤奨励会２級、猛攻を仕掛ける）

角を追いながらニョキニョキと金を４五まで出て行った先手の山口女流初段。「先手は▲５四歩と垂らせば攻めがつながります。後手は攻めを受け止めてカウンターを狙うしかないですね。先手ペースなのは間違いないです」と広瀬七段。後手は攻め駒が７筋で停滞しているのが響いている。

（ペースを握った山口女流初段）

▲２五歩に後手の長谷川女流二段が△７五銀と出た局面。次は△６九飛成が狙いだが「味の良い受け方がないように見えます。居飛車が自信がなくてもおかしくない局面です。パッと見の印象ですけどね」と中継室を訪れた広瀬章人七段。


（『やっぱり気になる』モバイル中継で進行を確認する広瀬七段）

（木曜日はダブルポイントデー。平日の中では最も活気ある曜日だ）

（本日のアドバイザー棋士の西川慶二七段。お客さんと楽しそうに感想戦をしていた）

図は大阪の▲伊藤－△村田戦の14時頃の局面。８三にいた馬をじっと７二に移動しました。次に▲８八飛～▲８一飛成として、自陣に残された飛車を攻めに活用するのが狙いです。

（村田女流二段）

（午後になりパラパラと小雨が降ってきた）


（会館前のアジサイには恵みの雨）



※この記事の写真はPENTAX K-30で撮影しています。

図は大阪の▲伊藤－△村田戦の13時20分頃の局面。対局再開時には先手の駒台に載っていた２枚の角が、わずかな時間でどちらも盤上に放たれました。棋士室では先手持ちと言われています。

（伊藤奨励会２級）