鈴木女流二段インタビュー
長谷川さんが第5期マイナビ女子オープンで挑戦者になったときから彼女と指してみたいとずっと思っていたので、今回の対局をとても楽しみにしていました。
戦型は中飛車か角交換振り飛車のどちらかだと思っていました。今回は角交換振り飛車だったので予想は当たりましたが、展開そのものは予定とはまったく違うものになりました。
序盤はポイントを稼げたと思ったのですが、そこから巧みに指されてしまいました。途中はこちらの攻めが切れていたと思います。「こんなはずではなかったのに」と形勢を悲観していました。ただ、こちらに手がないところで△9五歩(58手目)と仕掛けてくれたので、もしかしたらチャンスが来たかなと思いました。△9五歩に代えて、なにかボヤっとした手を指されていたら、こちらが困っていたと思います。
―― 本戦に向けての抱負
前期は里見香奈さんに完敗して、その後は希望を持てなくなってしまって……。今年度は女流王座戦以外で負けてしまったので、ここだけは絶対に死守したい、次の対局も頑張って勝ちたいと思っています。
―― ファンのみなさんへ一言
おもしろい将棋、おもしろい一手を指したいと思っていたのですが、始まってみれば苦しい展開にしてしまったので、ファンのみなさまをヒヤヒヤさせてしまったかもしれません。
加藤桃子(女流王座)さんにはいつもお世話になっていて、私の目標でもあるので、彼女に一歩でも近づけるように精進したいと思っています。応援のほどよろしくお願いいたします。
(インタビュー起こし・牛蒡、撮影・吟)
※この記事の写真はPENTAX K-30で撮影しています。
山口女流初段インタビュー
――本局を振り返っていかがでしたか。
そうですね。先後逆の超速▲3七銀みたいなことをやられたので、先手の利を生かして動きたいなと思っていましたが……本譜は自重しすぎだったかもしれません。そこは後で検討したいところです。
――あ、序盤から時間を使われていたのはそういうことだったんですね。
実は、21手目▲3八玉で▲4五歩とやろうかなと思っていたんです。でも、△3三銀▲4四歩△同銀▲4五歩△3三銀で自信がありませんでした。
――実戦は玉を囲い合い、30手目△7二飛から後手が動く展開になりました。
そこで△4二金上でよくわからなかったです。構想が難しくて……せっかくの先手番を生かすためにも、さばく将棋にしたほうが良かったかなと思っていました。
――43手目▲7二歩で本格的な戦いに突入しました。
あそこは少しいいかなと思っていました。中盤でちゃんと攻めていたのかは調べないといけませんが、さばく展開になったのでよかったです。
――どのあたりで勝ちを意識されましたか?
71手目の▲3六馬ですね。自陣が安全になりましたし、次に▲3三金の寄せが見えたので。
――本局で一番印象に残っている、自分らしい手を教えてください。
そうですねぇ……うーん。▲3八玉と、▲4五歩を自重したことですかね。
――え、先生は攻め将棋ですよね?
ええ、そうなんですけど(笑)。いまは「自重」がテーマです。攻め将棋なのでついつい攻めてしまいますが、切れて失敗することも多い。それを減らそうと今頑張っているところです。今回はちゃんと自重できたので(笑)、少し成長できたのかなと思います。
――本戦に向けて、抱負をお願いします。
昨年は1回戦負けで、内容も良くなかったです。まずはいい将棋を指せるようにしたいです。
――ファンの方々に向けて、一言お願いします。
ご観戦いただきまして、ありがとうございます。
先日、青森県の八戸将棋まつりに行った際に「携帯中継見ているから頑張ってね」とたくさんの方に声をかけていただきました。応援していただいている方々のためにも頑張ります。
――ありがとうございました
(インタビュー起こし・紋蛇、撮影・吟)
※この記事の写真はPENTAX K-30で撮影しています。
▲鈴木女流二段-△長谷川女流二段 感想戦
鈴木女流二段 2期連続本戦入り
95手で鈴木女流二段が勝ち本戦入りを決めた。終局時刻は16時29分。消費時間は▲鈴木女流二段2時間45分、△長谷川女流二段2時間50分。
伊藤沙恵奨励会2級インタビュー
▲伊藤-△村田戦の感想戦後、伊藤沙恵奨励会2級へのインタビューを行いました。
―― 本局を振り返ってみていかがだったでしょうか
以前に加藤さん(加藤桃子女流王座)との対局では角を打って受けたのですが、それではおもしろくないなと思って受けない方針で指しました。▲7九玉(31手目)は前から考えてはいたのですが、実際に考えてみてなんとかなるんじゃないかと思って指しました。
【参考棋譜:第1期本戦準決勝▲加藤-△伊藤戦】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/ricoh20110921-02.html
―― ▲5八金右(3手目)は得意の作戦ですか
得意というか、よく指している作戦です。
―― 終盤で手応えを感じた局面はどの辺りでしょう
▲4二銀(85手目)と打ったところです。受けが難しいかなと思いました。
―― 話は変わりますが、関西で対局されるのは今回が初めてですね
東京とは雰囲気が違っていて緊張しました。
―― 道には迷いませんでしたか?
大丈夫でした(笑)
―― 本戦には3期連続出場になります、抱負とファンへ向けて一言お願いします
前回は1回戦で負けてしまったので、今回はできるだけ多く勝てればと思います。一局一局いい将棋を指せるようにがんばります。
(文章書き起こし=若葉記者、撮影=虹)
▲伊藤-△村田戦の中継は以上で終了致します。ご観戦ありがとうございました。
▲山口女流初段-△熊倉女流初段 感想戦
▲伊藤-△村田 感想戦(2)
▲伊藤-△村田 感想戦
山口女流初段本戦進出
83手まで山口女流初段が制し本戦進出を決めた。終局時刻は15時46分。消費時間は▲山口女流初段1時間55分、△熊倉女流初段2時間10分。