2024年2月24日 (土)

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▲9二竜の王手から伊藤七段が攻め続きます。以下△7二銀▲8五桂△7四角▲7三桂成△同角▲9四竜△8四歩▲7六歩と進んでいます。藤井棋王の△7四角は竜と桂の両取りですが、伊藤七段は金を取ってから▲9四竜の角取りで切り返しで手番を握って攻め続けることに成功した。

2024022481▲7六歩は△同歩なら▲同金か▲同銀で、頭の丸い角を攻める見込みがついて方針がわかりやすくなります。藤井棋王は7筋を取らずに△6三桂と打ち、▲7五歩に△同桂からの反撃を用意しました。現在の焦点は7筋です。双方の玉頭なので、ここの勢力争いが勝負に直結してもおかしくありません。伊藤七段がは手を止めています。

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13時30分より、現地大盤解説会が始まっています。500人ほど入るホールはほぼ満員で、事前申し込みに応募が殺到したため抽選になったそうです。
トップバッターは、船江六段と室田女流二段。同じ関西所属の同世代とあって、軽妙に解説していました。

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2024022473伊藤七段は1時間14分の考慮で、▲9二竜と9一にいた竜を引きました。残り時間は▲伊藤1時間13分、△藤井1時間49分です。これまで1時間越えの長考を伊藤七段が2回、藤井棋王は1回しましたが、残り時間が少なくなってきたので、そろそろペースが上がっていくと予想されます。

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午後のおやつは伊藤七段が「フルーツ盛り合わせ、レーズンサンド、紅茶」、藤井棋王が「フルーツ盛り合わせ、レーズンサンド、アップルジュース」です。  

レーズンサンドは「金沢ニューグランドホテル」の一押しのスイーツで、両対局者はスタッフに勧められて注文していました。おやつを選ぶ様子は、『顔合わせ会』の記事をご覧ください。

Dsc_1391(伊藤七段のおやつ)

Dsc_1389(藤井棋王のおやつ)

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Dsc_0833(尾山神社の境内)

Dsc_0869(梅の花が咲いていた)

Dsc_0839(樹木に結ばれている縄は「雪吊り」。雪が付着しても枝が折れないようにしている)

Dsc_0850(前田利家公像)

Dsc_0856(後ろの膨らんだ部位は「母衣<ほろ>」。流れ矢を防ぐために、鎧の背にかけた布である)

Dsc_0864(尾山神社庭園。江戸末期から尾山神社創立の間に作庭されたとされ、藩政期に加賀藩前田家が築いた最後のものだ。琵琶・笙・鳥兜など、雅楽の楽器や装飾を中島に象った斬新な庭園造形で、形式は池泉回遊式。雨のなか、海外からの観光客も散策を楽しんでいた)

※写真は昨日に撮影したものです。

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石川県金沢市は江戸時代に加賀藩の城下町として栄え、風情ある街並みを求めて海外からも観光客が訪れます。金沢城や兼六園、ひがし茶屋街だけでなく、現代アートを中心にした「金沢21世紀美術館」も人気スポットのひとつです。いまの旬はブリなどの海産物で、冬の味覚を求めて飲食店が多くの人でにぎわいます。1月1日に能登半島地震が起き、被害が比較的軽かった金沢市からも観光客が遠のきました。しかし、地震発生から2カ月ほど経ち、少しずつ人出が戻りつつあります。
今回は対局場の北國新聞会館に近い、尾山神社を散策しました。尾山神社は加賀藩祖・前田利家を祀る神社として、明治6年(1873年)に創建されました。金沢城公園や兼六園、繁華街の香林坊は徒歩圏内とあって、観光ルートのひとつになっています。

Dsc_0806(尾山神社神門。1875年に建築された。当時は前例のない、和漢洋折衷が特徴である)

Dsc_0867(境内から見ると、上部のステンドグラスがきれいだ。屋根頂部の避雷針は、現存する日本最古のものとされている)

Dsc_0824(前田家の家紋「加賀梅鉢」)

※写真は昨日に撮影したものです。

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控室に谷川浩司十七世名人が来訪しました。14時30分ごろ、ひとりで盤に向かって検討しています。

Dsc_1378_2(谷川十七世名人)

Dsc_1384(谷川十七世名人が考えていた局面。やがて、△5五角が指された)

2024022472「少し前の△8六歩、そして▲9一飛成とするところでは、双方が分岐点を迎えていました。ほかの手も十分に考えられたところで、現在は攻め合いに進んでいます。先手が▲9一飛成ではなく▲2一飛成と桂を取るような展開だと、後手が△3一銀と受けていたでしょう。それに比べれば、本局はもっと激しい順です。
△5五角は攻防手で、▲8二竜△7二金に▲6四香といった攻めを消しながら、△8六歩のたたきを含みにしています。しかし、後手陣もスキができました。8筋から6筋までズラッと歩が並んだ形が、△8六歩と攻めの手を指したことで崩れて、逆に▲8五桂と打たれる筋が生じています。先手は▲8五桂や竜引きの王手をどう組み合わせて攻めるか。非常に難しく、伊藤七段も考えそうです」(谷川十七世名人)

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