2012年12月26日 (水)

_63時刻はまもなく14時。羽生三冠の▲6四歩(図)を見た渡辺竜王が長考している。控室には早咲誠和アマが訪れ、関係者と談笑していた。
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(対局室の様子。渡辺竜王が考え込んでいるように見える)
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(他棋戦を対局中の早咲アマ。今年のアマチュア名人だ。全日本アマチュア名人戦は共同通信社が協賛している)

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先に対局室に戻ったのは渡辺竜王。定刻前には関係者と談笑する姿も。後に入室した羽生三冠は険しい表情。前傾姿勢で上体を揺らしながら盤面を凝視していた。

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_6212時10分、図の局面で昼食休憩に入った。消費時間は▲羽生57分、△渡辺33分。対局は13時から再開される。
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(羽生三冠の玉将。「玉龍」は駒師)
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(渡辺竜王の王将。「錦旗」は駒の書体)
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_54戦いが始まって図の局面。よく見ると先手の銀の行き場がないが、決して見落としではない。ここから▲3四銀△同金と捨てるのが定跡の進行だ。先手銀損だが、後手陣にキズを与え、攻めやすくする下地を作って互角の取り引きである。「駒損でも攻めが続けばよし」という矢倉の大局観がよくわかる流れだ。今年10月に二人の間で行われた、王座戦五番勝負第4局の千日手指し直し局もこの形だった。左図から▲3四銀△同金▲5五歩△4四金▲3五歩△5五金▲3四桂と進んで下図。
_61桂を使った王手。自然な手に見えるが、公式戦で指されたのは初めてだ。以前はすべて▲3四歩を選んでいたので、ここから違う展開になる。新しい手を指された渡辺竜王、おそらく長考に入るだろう。
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(11時45分頃の対局室の様子。渡辺竜王が身を乗り出して盤に向かっている)

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棋王戦には奇妙なジンクスがある。挑戦者決定トーナメントはベスト4以上に2敗失格という独自のシステムがあるのだが、年々勝者組と敗者組が交互に挑戦権を取っているのだ。詳しくは下記画像(人名敬称略)をご覧いただきたい。この流れからすると「次は敗者組の番」となるのだが、今期の結果は果たして。
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(棋王戦の挑戦者決定戦出場者。赤字がその期の挑戦者)

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