2016年3月21日 (月)

082 局面は終盤戦です。△6六桂に▲同歩は△7六角が王手飛車取り。したがって▲6九玉に△7八桂成が予想される進行です。金をボロッと取れるのは大きいですが、桂を渡すと後手玉は▲4五桂の詰めろ。後手は受けるか、攻防手を放つ必要があります。難しい終盤戦になりました。残り時間は▲渡辺12分、△佐藤4分。


(牛蒡)

075_2 ▲3四桂△2五桂▲4一銀△3七桂成▲5二銀成で図の局面。△2五桂と▲4一銀に検討陣は驚いています。特に▲4一銀は3七桂をボロッと取らせるだけに意表の手でした。

後手玉が4四から3五に逃げるルートがあるため、現地解説会では「先手が寄せるのは大変」と解説されています。森内九段は「佐藤さんもチャンスがきていると感じているのではないでしょうか」と話していました。


A978 (現地解説会。戸辺六段が先手をもって攻め、森内九段が後手をもって受ける)

A985 (3五や4五に逃げていく後手玉。この中段玉が妙に寄らない)

(牛蒡)

070_270手目は51分の長考で△3三同玉でした。戦場になりそうな5筋からは遠ざかっています。ただ、後手玉が露出したことで、先手が攻め、後手が受ける展開が続きそうです。


A970 (17時10分ごろの控室)

A972 (検討されている変化図のひとつ。後手玉は1二まで逃げている)

(牛蒡)

069 16時15分ごろ、渡辺棋王は角を切りました。猛攻を予感させる一手ですが、まずは後手がどう応じるか。△3三同玉と△3三同金はどちらもありそうです。


A713 (昼食休憩明け直前の渡辺棋王)

(牛蒡)

054図の局面。西村九段は▲7四歩△6四角に▲4五桂打を検討していました。▲4五桂打に代えて▲6五桂は△8四桂がぴったりとのこと。本譜は図から▲4五桂打△4一桂▲7四歩△6四角と進んでいます。これも検討手順とほぼ同じで、以下(1)▲3三桂成△同桂▲4五桂打なら千日手のコースですが、渡辺棋王は(2)▲3三桂成△同桂▲6五桂で打開しました。「渡辺さんは自分が少しいいと思っているのでしょうね」と西村九段。


A951 (控室の様子。西村九段と大杉二段が検討中)

(牛蒡)

05151手目▲8五桂。渡辺棋王は桂を跳ねました。8八角の利きを通して▲4五桂の狙い。本格的な戦いが始まりそうです。現地大盤解説会では、図の局面で次の一手クイズが出されました。候補手は△1二香、△8三銀、△5四飛、△7三桂。本命視されているのは△1二香です。


A948 (現地解説会では長谷部三段が登壇している)

(牛蒡)