2023年3月19日 (日)

20230319106

図は4四に角を打ったところ。1手前の▲5三金で、渡辺棋王は一分将棋に入っています。受け切りを狙う藤井竜王に対し、渡辺棋王が魅せました。▲7三角成!が妙手。△5三飛と金を取られて大失敗に見えますが、▲7四馬と桂を取れば▲4五桂や▲4五歩△5五角▲5六香の楽しみがあります。後手玉は2筋に先手の歩がいるのでかなり狭く、特に飛車や金を渡すような強襲にはなかなか出られません。控室では1手指されるたびに「激戦」「熱戦だ」と声が上がっています。

(紋蛇)

20230319102△5一香と受けた局面は、残り時間が先手2分、後手20分です。藤井竜王は田楽刺しで受ける方針で、▲同成銀に△同飛と進んだ手が金取りになります。渡辺棋王は細い攻めをつなぐ技術に長けているので得意な展開になりましたが、気になるのは残り時間です。残り2分で藤井玉に食いつけるでしょうか。

Dsc_3788(再開明けの藤井竜王)

(紋蛇)

2023031989時刻は18時を過ぎました。控室では屋敷九段、鈴木九段、広瀬八段が検討していて、「激戦」の評判です。△5一角だと▲5三桂成△4一香▲5二成銀△8四角▲4一成銀△同飛▲4五香とされて、4三の地点が守りにくくなります。先手の攻めが妙にうるさく、後手が振り切るのは容易ではありません。
実戦は角を逃げずに△4二桂と打ちました。▲3三桂成に△同銀で壁を解消し、また角を渡したときの王手飛車を先受けする狙いがあります。

Dsc_3877

Dsc_3879

Dsc_3880

Dsc_3882
(紋蛇)

昨日「東武ワールドスクウェア」にいってきました。同所は世界の建造物や世界遺産を25分の1のスケールで再現したミニチュアがある博物館として知られます。

Dsc_3452(東武ワールドスクウェア)

Dsc_3387(世界各国のエリアがある)

Dsc_3376(屋外に再現されている。雨の中、多くの人が写真を撮っていた)

Dsc_3361(国会議事堂)

Dsc_3449(国会を手中に収める?)

(紋蛇)

2023031973渡辺棋王は▲5六香に1時間1分を使い、残り時間が42分になりました。対する藤井竜王は次の△5四歩に6分使い、残りが56分に。ともに残り1時間を切って、終盤戦を迎えようとしています。

(紋蛇)

鉄道好きで知られる藤井竜王は、特急スペーシアから253系に乗り継いで現地に到着したそうです。ここでは昨日に撮影した車両を紹介します。

Dsc_3344(「253系」。昨日は雨が降っていた)

Dsc_3347_2(隣の「東部ワールドスクウェア駅」から「鬼怒川温泉駅」に向かう)

Dsc_3348

Dsc_3458(鬼怒川温泉駅に停車していた「SL大樹」)

Dsc_3460

Dsc_3463_2

Dsc_3466(黒煙を噴き上げて、発車の時を待つ)

(紋蛇)

とちぎ将棋まつりは、午後に大盤解説会が開始されました。16時30分過ぎに出演していたのは、広瀬八段と加藤桃女流三段です。ふたりとも血縁者が栃木に住んでいたことを披露すると、会場が「おー」と沸きました。

Dsc_3870

Dsc_3875(広瀬八段)

Dsc_3871(加藤桃女流三段)

(紋蛇)

2023031972図は4二にいた玉を3一に引いて、早逃げしたところです。▲5三桂左成とされても、5三の地点は駒の数が足りているので5筋は突破されません。しかし、▲5三桂右成△同桂▲同銀不成といく手があるようです。

2023031975_2△5三同金には▲4五歩と突けば、攻めがつながります。△5三同角も▲同桂成△同金▲4五桂とすれば王手飛車のラインがちらつくので後手も不安です。

△3一玉に渡辺棋王は手を止めています。攻め筋を広げる▲3五歩も自然のため、勝負どころです。

Dsc_3819(再開明けの渡辺棋王)

(紋蛇)

鬼怒川温泉は江戸時代に発見された温泉で、今年で開湯330周年を迎えます。都心からのアクセスは電車で約2時間です。温泉や四季折々の自然だけでなく、鬼怒川ライン下りのレジャーやSLの運行、「東武ワールドスクウェア」などの観光地も人気です。

Dsc_3853(鬼怒川温泉駅。近くには足湯が併設され、観光街が広がっている)

Dsc_3859(蒸気機関車の転車台。奥では「SL大樹」が煙を噴き上げている)

(紋蛇)