時刻は13時30分を回りました。広瀬八段は、まだ再開の一手を指していません。現局面での考慮時間は、１時間30分に達しようとしています。△６五歩と後手から仕掛けていくのか、あるいは右桂を跳ねるなどでもう少し力をためるのか。今後の流れを決める大きな岐路のようです。
（広瀬八段）
（睡蓮）
2020年12月18日 (金)
対局再開
（再開直前の対局室。広瀬八段は12時28分、糸谷八段は12時36分に盤の前に戻った）
（再開になっても、手番の広瀬八段はすぐには指さなかった。ここの一手の選択は重いようだ）
（睡蓮）
昼食休憩時の対局室
（手番の広瀬八段の側から見た盤面）
（睡蓮）
昼食休憩
▲６六歩（図）に広瀬八段が38分考えたところで正午になり、昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲糸谷55分、△広瀬49分。昼食の注文は、広瀬八段が「豚生姜焼き弁当」（鳩やぐら）、糸谷八段が「ハッシュドビーフ」（Le Carre）。対局は12時40分に再開されます。
（広瀬八段の昼食）
（糸谷八段の昼食）
（睡蓮）
時間を使う糸谷八段
図は11時20分過ぎの局面。▲６六歩は41分の熟考での着手で、糸谷八段のほうが時間を多く使う展開になっています。▲６六歩では、代えて▲３五歩と駒をぶつけておく手も自然なところでした。現局面は候補手として（１）△４五歩、（２）△６五歩、（３）△７三桂などがあり、ここは広瀬八段もある程度考えるかもしれません。
（糸谷八段）
（睡蓮）
糸谷八段の本棋戦成績
糸谷八段の本棋戦成績は30勝16敗（0.652）です。今期が３回目のベスト４入り。挑戦者決定二番勝負に進出したのは初めてのことです。
（棋王初挑戦を狙う糸谷八段）
（睡蓮）
広瀬八段の本棋戦成績
広瀬八段の本棋戦成績は43勝21敗（0.672）です。前々期に渡辺明棋王に挑戦しましたが、そこでは１勝３敗でタイトル奪取はかないませんでした。挑戦者決定二番勝負進出は、今期が４回目です。
（渡辺明棋王とのリターンマッチを目指す広瀬八段）
（睡蓮）
角換わり先手早繰り銀対後手腰掛け銀
図は10時25分頃の局面です。直前までは先月25日に指された棋王戦挑戦者決定トーナメントでの両者の将棋を踏襲する進行でしたが（先後も同じ）、先月の将棋では右金を５二に上がった広瀬八段が７二金型に構え、少し違った形になりました。△７二金に、糸谷八段が手を止めています。
（前の対戦で勝利した広瀬八段のほうから手を変えた）
（睡蓮）
対局開始
（定刻になり、開始の礼を交わす）
（糸谷八段の初手は▲２六歩）
（広瀬八段は、１分使ってから△８四歩と応じた）
（睡蓮）
開始前の対局室
対局は定刻通りに開始されました。まずは開始前の様子をお届けします。
（広瀬八段は９時43分に入室）
（新聞観戦記を執筆するのは、君島俊介さん）
（糸谷八段は９時48分に入室した）
（広瀬章人八段）
（糸谷哲郎八段）
（広瀬八段の振り歩先で、振り駒が行われる。と金が４枚出て、糸谷八段の先手と決まった）
（睡蓮）