(敗れた佐々木五段。序盤で守勢になり、力を発揮できなかった)
(本田新五段が棋王戦に参加したのは今期が初めてで、参加1期目にしてタイトル初挑戦を決めるのは初の快挙。また、屋敷伸之九段に次いで、デビューから史上2番目の早さでタイトル挑戦となった。多くの報道陣が本田新五段にカメラを向ける)
【本田新五段の談話】
――お疲れさまでした。まず、本田新五段から伺います。初参加の棋戦でいきなり挑戦というのは初めてのことですが、感想はいかがですか。
本田 記録として残るならうれしいですし、ここまでやれるとは思わなかったので、結果が残せてうれしいです。
――プロに入って1年4か月で挑戦というのは史上2番目の記録ですが、その速さについてはいかがですか。
本田 あまり意識はしていなかったですけど、結果として速く挑戦できたのはうれしいです。
――今日の対局を振り返ってください。ご自身としてはうまく指せましたか。
本田 中盤まではうまく指せたと思いますが、よくなってからミスがあった気がする局面があると思います。ただ、全体としてはうまく指せたんじゃないかなと思いますね。
――勝ちを意識したのは?
本田 △6五歩と突き出したところです。一手勝ちできそうな局面で、自玉が堅くて速度計算できそうなので、はっきり一手勝っている気がしました。
――予選からここまで振り返っていかがでしょうか。
本田 最初は予選を抜けるというのも厳しい実力だったと思いましたし、予選を抜けられて本戦に出られてラッキーぐらいだったんですけど、本戦でも勝ちが重なって挑戦というのが目に見えるようになってきて、ここまできて挑戦できるとは思わなかったです。
――次は渡辺明棋王と五番勝負です。
本田 勝負になればという気もしますので、よい将棋が指せれば。ボロボロになって終わるのでは、ちょっと情けないので、よい勝負ができれば。
――タイトル戦という大きな舞台が決まって、意気込みはいかがですか。
本田 注目される舞台ですし、情けない将棋を指さないようにという感じです。
【佐々木五段の談話】
――今日の将棋を振り返っていかがですか。
佐々木 序盤からポイントを奪われてしまって。先手としては不満で、バランスを保つのがとても難しい将棋になってしまったかなと。
――第1局から望みをつないでの第2局でした。
佐々木 初めての舞台で、あとひとつで挑戦というところだったので、結果が伴わなかったのはとても残念です。今日の内容だと、挑戦するに値しない内容だったかなと思います。
(紋蛇)