(開催地代表・歓迎挨拶 下山晃司・焼津市副市長)
「本来は市長があいさつするべきところですが、焼津市と姉妹都市を提携しているオーストラリアのホバート市との提携40周年で出張しています。大変悔しがっておりました。
焼津市の自慢を3つ紹介いたします。1つは水産都市で水揚げ量日本一ということです。3つ目は平成27年度全国2位、平成28年の1月から12月に50億円の寄付をいただいた、ふるさと納税です。産業が豊かだからこそだと思います。
2つ目に戻って、これは青野九段を生み出した地であるということです。私事になりますが、前夜祭にお招きくださり、49年前のことを思い出しました。焼津中学校1年のときでした。朝礼で校長先生が「焼津の生徒が将棋の世界に挑戦するんだよ。みんなで応援しよう」とおっしゃって、そのときに朝礼台にいたのが青野少年だったのです。青野九段からは初対面ですが、私としては49年ぶりの再会ということで、このような機会を設けてくださったことを感謝しております。
明日の大盤解説会の前におもてなしブースを設けて水産物やふるさと納税の紹介させていただきます」
「2月に入って棋王戦が始まります。五番勝負は短期決戦で、あっという間に終わります。明日の第1局から集中して戦いたいと思います。
千田六段が挑戦者ということで、年齢が10歳も離れています。年齢の離れた年下の挑戦者は初めてで、自分も年を取ったなと感じました。私がタイトル戦に初めて出てから10年以上たち、どれくらい出られるか考えるようになりました。1年でも長く出られるようにと思っています。今回が若手と戦う第一歩になります。
焼津に来るのは初めてです。温泉があり、海産物がおいしいとあって、対局に打ってつけです。英気を養って対局に臨みたいと思います。先ほど、北海道や京都からもファンがこられているという話がありました。皆さんに満足いただけるような将棋を指さねばと気を引き締めています」
「私は焼津市が初めてでして、温泉があって、食べ物がおいしく、景色がいいとうかがって楽しみにしていました。数時間前にホテルの自室から駿河湾や富士山の眺望を見て、自然の雄大さを感じて心が落ち着きました。いまは緊張していますが、すばらしいところで対局できることをうれしく思います。
今回が初めてのタイ トル戦になります。今回のシリーズでは過去の自分を超えるを目標にし、進取の気風を大切にして対局に臨みたいと思います」
(撮影=紋蛇、書き起こし=銀杏)