永瀬六段が強気な受けを繰り出しました。△３五歩の味付けは△５六桂▲５七歩に△３六香の筋（▲同銀なら△６八桂成▲同玉△３八角成の狙い）の作ったものですが……。
堂々の▲同歩。三浦九段は△７六歩と歩を補充しましたが、永瀬六段は▲４五歩と攻めを急かしました。
△５六桂と跳ばせれば先手の馬は働きますが、香を取らせるうえに４六の空間が気になります。永瀬六段、はたして不安定な先手玉をまとめきれるでしょうか。
（再開前の永瀬六段。得意の受けに回る展開になった）
（紋蛇）
2014年1月
2014年1月 7日 (火)
鈴木八段が来訪
（後手をもって自信がないと話す鈴木大介八段。「根絶やしが永瀬調か」という言葉が漏れた）
（対局を終えた先崎学八段も継ぎ盤の前に座った）
（紋蛇）
柔らかい受け
△９二角をめぐる攻防が続いています。永瀬六段は▲５六香と角の利きを塞ぎました。
以下△５七桂成▲同玉△４四桂。△４四桂は９二角の威力を高めながら、先手の馬を自陣に引かせないようにする狙いです。
ここで永瀬六段は▲５八玉！と引きました。
５六香をただで差し出すので意表に思える受けです。中田宏樹八段は「柔らかい受けですね。△５六桂には▲５七歩と受けるのでしょう」とコメントしてくれました。
次に▲６六馬と引いてから▲５六歩と取れば、９二角の威力を半減させることができます。
（紋蛇）
15時ごろの控室
午前中は序盤ということもあり、モニタを見るだけの棋士が多かった控室。中盤へ突入にするにつれて、継ぎ盤が動き始めました。
（伊藤真吾五段）
（中田宏樹八段。本日の対局立会人だ）
（紋蛇）
遠見の角
検討に出ていなかった手が出ました。△９二角です。
直接的な狙いは△４七角成▲同金△３八銀。それを防ぐために▲５六歩とするのは、△３七歩▲４八金△６四桂（△５六桂と△７六桂の狙い）と攻めをつなぐ手があるようです。
遠見の角がさく裂するか否か。それは永瀬六段の受けにかかっています。
（紋蛇）
本日の千駄ヶ谷
（駅前の東京体育館では、高校生のバレーボール大会が行われていた）
（鳩森神社）
（紋蛇）
後手がどう手を作るか
三浦九段が△４五同桂と応じ、永瀬六段は▲６六角と飛車香両取りをかけました。以下△７五歩▲１一角成と進み、三浦九段の手が止まっています。
この瞬間の駒割りはほぼ互角ですが、次に▲４五歩と桂を取られると後手が香損になります。その代償に後手はうまく攻めをつなげたいですが、控室に来訪した棋士からは「先手持ち」の声が多かったところ。三浦九段の次の手に注目です。
（14時20分ごろの特別対局室。窓の外を見て考えるのが三浦流だ）
（紋蛇）
永瀬が開戦
再開後の一手は▲２九飛。そして、△７四歩に▲４五桂と開戦しました。
△４五同桂に▲同歩も有力ですが、控室に訪れた棋士からは「▲６六角も有力だ」との指摘もありました。
以下△７五歩に▲１一角成が一例。その局面は次に▲４五歩と桂を取る手があるので、後手は急いで攻める必要があります。
（紋蛇）
対局再開
（対局再開前）
（対局が再開され、永瀬はまた飛車を引いた）
（三浦は▲２九飛を見て、何度か頷いていた）
（ノータイムで△７四歩。▲２九飛は三浦の読み筋だった可能性が高い）
（紋蛇）
親子重
永瀬六段が注文した親子重（みろく庵）。第１局と同じ注文です。
※対局者と同じものを注文して撮影しました。
（紋蛇）