2021年9月17日 (金)

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午後に入って戦いが本格化してきました。

図は先手が▲5五歩と突いたところ。後手の要駒である角を目標に切り返しました。タダの歩で△5五同銀と取れますが、攻め駒が先手玉から離れて浮き駒になってしまうのが嫌みです。例えば▲5五歩△同銀▲8四歩△同歩▲同銀△8七歩と進んだときに、▲7三銀成(A図)の取り方が悩ましくなります。△同金は▲5八飛が銀取り。△同玉は▲7八飛と王手で逃げることができます。

A

本譜は▲5五歩に△4五角と逃げ、▲5八金上△3六歩に▲8四歩と進みました(下図)。角の利きが8筋から外れたため、△8七歩と飛車の頭を押さえる筋が消えています。

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8 (里見香女流四冠)

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12時40分、対局は定刻どおりに再開されました。

伊藤女流三段は再開からさらに13分使い、△3五歩(図)と突いて先手陣に攻めかかりました。角の利きを8筋に維持しつつ、腰の入った攻めを目指す本筋の一手です。▲同歩は△同銀が継続手で、▲同銀は△2七角成が決まります。

△3五歩にどう対応するのか、今度は先手が考える番。里見香女流四冠が時間を使っています。

71 (両者とも再開の10分前にはすでに対局室に戻っていた)

72

73 (伊藤女流三段)

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午前中は駒組みで終わるかと思われましたが、後手が飛車先を切ったタイミングで先手も動いていきました。▲6六銀~▲7五歩が早繰り銀のような仕掛け。飛車を追って▲7五銀に△5四角(44手目)が狙いの切り返しです。▲8四歩△同歩▲同銀に△8七歩の受けを用意しつつ、次に△3五銀の攻めも見た攻防手です。 先手がどう切り返すか注目されましたが、里見香女流四冠の着手は▲3六歩(図)でした。△同角と取らせて角の利きを限定し、▲8四歩の筋を実現する狙いです。一気に戦いになだれ込んでいく危険性もあるため、どう対応すべきか、考えどころの局面です。

▲3六歩の局面で伊藤女流三段が考慮中に12時となり、そのまま昼食休憩に入りました。消費時間は▲里見香53分、△伊藤1時間6分。対局は12時40分に再開されます。

昼食の注文は里見香女流四冠が「鳩やぐら」の「肉豆腐(キムチ)弁当」で、糸こんにゃくとキノコからキノコを選択。伊藤女流三段の注文はありませんでした。

62 (休憩時の「特別対局室」)

63 (本局で使用されているのは香月師作、菱湖書の盛上駒)

61 (里見香女流四冠が注文したものと同じ「鳩やぐら」の「肉豆腐(キムチ)弁当(キノコ)」

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里見香女流四冠の中飛車に、伊藤女流三段は三間飛車で対抗。盤上は相振り飛車に進みました。居飛車党の伊藤女流三段ですが、対振り飛車では対抗形にせずに自らも飛車を振ることが多い印象です。里見香-伊藤戦では13局目の相振り飛車となりました。

図は11時ごろの局面。28手目△7四歩に里見香女流四冠が手を止めています。

11 (朝の里見香女流四冠)