2014年7月11日 (金)

Kai

Kaishimizu

長考の結果、先程のブログ記事にあった△6七歩成(74手目)を甲斐女流二冠は▲同銀と取った。

そこから△1六飛▲1三歩成△1七歩▲1二と△1八歩成▲3九玉と激しい攻め合いになったが、ここで後手から△4六歩と厳しい反撃が飛び出した。【図】

82 (1)▲同銀と取ると、△同飛と銀を取られてしまう。
(2)▲5八銀右と引くと、△2九と▲同玉△4七桂の攻めや、△9三角の追撃が厳しい。

次の△4七歩成が厳しいので、この△4六歩を手抜くことも難しい。ここまでは先手が攻める展開だったが、終盤戦に入ったところで後手のカウンターが炸裂したようだ。

74_2 【図】は、▲1四歩に対して受けがない後手が△6七歩成とした局面。
事前に△3五歩▲4七銀右を入れて飛車の横利きが通るようにしているので、▲同銀とと金を取ると△1六飛と香を取ることが出来る狙いだ。しかし、後手もメリットばかりではない。△3五歩▲4七銀右の順を入れたことにより、先程までは手薄に感じた先手玉が手順に固まるデメリットがあった。判断が難しいところだが、結果的にはどちらが得をしているのだろうか?

この局面で先手が長考に入っている。
▲6七銀△1六飛は面白くないと見て、△6七歩成を手抜いて▲1三歩成と行く手を読んでいるのもかもしれない。
進行の一例は、▲1三歩成△7七と▲1二と△5五歩▲同銀△1六飛。この局面は▲4四桂と攻める手が見えるが、1二のと金取りになっているので、先手も相当に忙しい。

先手は後戻りが出来ない重大な決断を迫られている。

Imgp0640 (再開時の甲斐女流二冠)

63_2 先程松尾七段の解説にあった通り、猶予がない先手は後手に動かれる前に端から動いていきました。先手は香や桂が持ち駒に入れば、4四の地点に打つ攻めが見えています。【1図】

69 単に▲1四歩と打つと△1二歩と受けられてしまうので、▲1二歩△同香の小技を入れて▲1四歩に△1二歩と打たせないようにするのがテクニック。【2図】甲斐女流二段は細い攻めを上手く繋ぎきれるかどうか。もちろん、先手の攻めが切れれば後手有望。

15時過ぎ、まだ難解な中盤戦が続いています。

本日、東京・将棋会館で行われる対局の立会人を務めるのは松尾歩七段。
14時頃の局面について、松尾七段に見解をうかがった。

Imgp0641 (PCの画面で棋譜を確認する松尾七段)

58松尾七段「△3三銀と引いた時は後手の角が使いづらく重たい形かなと思っていたのですが、現局面は△1三角から上手く活用できています。最初から角は端から使う予定だったのでしょうね。後手玉は堅くまとまっていますし、△1四香などで歩を補充できれば角の利きを生かして△5八歩▲同飛△5七歩▲5九飛△5六飛と銀を取る狙いもあります。相手の手に乗って上手く指していると思います。対する先手ですが、端を逆用されてはいいところがなくなってしまうので、ゆっくり陣形を整え直すような余裕はありません。現在の局面はほぼ互角だと思いますが、先手は上手くまとめるのが大変で後手に針が振れやすい感じがします」

どちらがリードするか。ここが中盤の勝負所のようだ。