2014年11月13日 (木)

本日は現地にて駒桜(女流棋士ファンクラブ)のイベントが開催されます。奮ってご参加ください。

日時:11月13日(木)10時受付、10時半開始~終局まで
場所:浮月楼(静岡市葵区紺屋町11-1 JR静岡駅より徒歩3分)
参加費:入場料1,000円(駒桜会員・小中学生以下500円)

出演棋士:
矢内理絵子女流五段、室谷由紀女流初段
ゲスト棋士 渡辺明二冠(立会人)、中尾敏之五段(大盤解説者)

内容は、大盤解説会、指導対局(有料)、サイン会(有料)など。
詳細はこちら(日本将棋連盟HP)のページをご覧ください。
午前中には渡辺明二冠の指導対局も行われます(先着順)。

おはようございます。静岡はよく晴れて上天気です。
対局は10時に開始されます。どうぞよろしくお願いいたします。

Img_86499時ごろの対局室。すがすがしい朝日が差しこんでいる。

【明日の展望】

Img_8559渡辺二冠。
「明日の展望なんですけども、第1局は加藤さんが勝ったんですが、西山さんはこういう大きな舞台で将棋を指すのが初めてなので、一度経験しますと2回目は本来の力が出ますからね。1回目はかなり緊張したと思うんですよね。1回目と2回目はかなり違うと思いますので、第2局は本来の力が発揮できると思いますので、第1局も熱戦でしたけども、第2局はそれ以上の対局が期待できるのではないかと思います。加藤さんも西山さんもともに奨励会に所属しておりますが、私の隣の近藤六段は奨励会の幹事をされていますので、二人のことに詳しいと思いますので、近藤さんに語っていただきたいと思います」

Img_8564近藤六段。
「明日は観戦記者という形で二人の将棋を拝見して、後日、日本経済新聞に載せるんですけども、私は今年の7月から奨励会の幹事を引き受けまして、二人の将棋は見たことがないですけども、奨励会の後輩として色々と見ています。二人は19歳ですけども、しっかりしているのは奨励会員として当然だと思います。加藤さんは割合慎重派という将棋で、西山さんは勝つときは一番に飛んでくるんですね。早指しなんです。加藤西山戦というのは奨励会では長らくなかったんですが、女流王座戦の開幕前(注・9月6日)に激突しました。そのときの一勝が大きくて、西山さんは二段に昇段したんですね。二人はお互いを良きライバルにして、女性初の棋士がぜひ誕生してもらいたいなという気持ちです。こういった華やかな機会はなかなかありませんから、今後の棋士人生に生かしていってほしいと、幹事は思っております。明日の展望は、静岡在住の中尾さんに語ってもらいたいと思います」

Img_8569中尾五段。
「明日は大盤解説の方を務めさせていただきます。加藤さんは子供の頃から将棋を見ているのですが、小学5~6年生くらいになると、将棋大会に出ると優勝することが多く、大人よりも強かったという感じでした。どのくらい強くなるのかなと思っていたのが思い出されます。明日は、加藤さんは居飛車党、西山さんは振り飛車を主に指すということで、戦型を読みやすいと思いますので、全力を尽くしたいい将棋が見れるのではないかと思います。ぜひ同じ女流棋士の矢内さんに語っていただきたいと思います」

Img_8577矢内女流五段。
「私は加藤さんとは公式戦では1局だけ、西山さんとはこんにちはと言うのも今日が初めてという感じでして、どうなるのかなと思っています。西山さんは今回すごい早指しで、トーナメントでも消費時間19分で吹き飛ばしてしまうというパワフルな方だとうかがっています。第1局ではかなり時間を使っていたんですね。そこは自分のペースで指せていなかったのかなというところがありますので、明日はあまり早く終わられても困りますが、西山さんが本来のスタイルを取り戻して、そのうえで大熱戦が繰り広げられるのではないかなと思って、勉強させていただこうかと思います。では、加藤さんのことも西山さんのこともよく知っていると思う室谷さんにバトンタッチしたいと思います」

Img_8591室谷女流初段。
「明日は駒桜イベント、大盤解説会の聞き手を担当させていただきます。加藤さんとは東京に引っ越してきてからお世話になっておりまして、とても勉強熱心で、普段はにこにこしていて可愛らしいなという印象を持っているんですけども、盤上では怖いというか、勝負師の顔になります。西山さんは大阪府の狭山市(大阪狭山市)出身なんですが、私も狭山市出身で、小学校も中学校も同じ、将棋教室も同じで、そんな彼女がタイトル戦に出ることはなんだか不思議な気持ちと、私もがんばらなくてはという気持ちにさせてくれます。第1局は終盤までどちらが勝っているかわからない熱戦だったので、第2局も期待していいのではないかと思います」

Img_8622閉会の挨拶 天海 洋一 リコージャパン株式会社 執行役員 中部事業本部長。

Img_8310会場にはRICOHの最新鋭のカラープロダクションプリンター「RICOH Pro C5110S」が展示されていた。

Img_8630ほんの1時間前に撮影された写真が、あっというまにカレンダーに仕上げられていた。

本日のブログ更新はこれで終了いたします。
明日の対局をどうぞお楽しみに。

(文章書き起こし=文)

2014年11月12日 (水)

Img_8424棋士紹介。

Img_8426棋士を代表して女流棋士会長でもある矢内理絵子女流五段が挨拶。

【対局者挨拶】

Img_8433加藤桃子女王。
「本日はこんなにたくさんの方にお越しいただきまして本当にありがとうございます。実は昨年里見さんと番勝負をしたときに負けてしまったのですが、静岡の皆さんに「また来てね」と言っていただき、とてもうれしかったのを覚えています。それが原動力となり、ここにいられることをうれしく思います。浮月楼さまも対局者としては2回目なのですが、順位戦最終局などで使わせていただいているということで、モチベーションがとても上がってきています。対局相手の西山さんは盤外ではとても穏やかでのほほんとされているのですが、盤上ではとても厳しくて鋭いです。お互いの棋風を表すと山と海、富士山と駿河湾ほど違うかなと思っております。明日は日本で一番深いと言われている駿河湾のように、深く読みを進めていきたいと思っております。明日もどうぞよろしくお願いいたします」

Img_8464西山朋佳奨励会二段。
「本日はご多忙のなかお越しくださりありがとうございます。第1局は負けてしまったのですが、リコー杯女流王座戦五番勝負という大舞台で加藤さんと盤を挟むことで、以前より将棋に対する意識が高くなったのを感じております。明日は前局の反省を生かした将棋が指せればと思っております。がんばりますので、よろしくお願いいたします」

Img_8527花束贈呈と記念撮影。

(文章書き起こし=文)

前夜祭の模様です。

Img_8329初めに両対局者が入場。盛大な拍手で迎えられた。

Img_8342_2開催の挨拶 古島 正 株式会社リコー 執行役員。
「将棋部の部長でもあります古島です。よろしくお願いいたします。リコー杯は今期で4期を数えましたが、静岡では3回タイトル戦をやらせていただいています。浮月楼さんでは2年連続ですね。明日の戦いですが、加藤さん、西山さんはともに19歳。奨励会でも切磋琢磨しています。リコーはこうした事業を通じて、女性の社会進出にも少しでも力になれればと思っております。またこの会場にはリコーの製品も展示していますので、ぜひ見ていっていただきければと思います」

Img_8353主催者挨拶 渡辺 明 二冠・公益社団法人日本将棋連盟。
「今回は将棋連盟を代表する立場でご挨拶をさせていただきます。今回は盛大に前夜祭を開催していただきましてありがとうございます。今期の女流王座戦五番勝負は19歳のお二人による非常にフレッシュな戦いになりました。加藤さんは第1期、第2期に女流王座を獲得されていますが、今は女王というタイトルを持っていらっしゃいます。また西山さんは今回タイトル戦が初めてということですけれども、一躍全国区に踊り出たという感があります。実はお二人とも奨励会に入っていまして、棋士四段を目指しているんですね。西山さんが二段、加藤さんが初段。この二人が現在奨励会でしのぎを削っているんですが、そのライバル物語というんですかね、今回の五番勝負はその序章のような位置づけになると思っております。リコー杯女流王座戦は今期で第4期を迎えまして、ファンの皆さまにもすっかり定着したと思います。第1局は加藤女王が先勝しました。明日の第2局はこの五番勝負を占う一局になると思いますので、第2局、また第3局以降もご注目をいただければと思います」

Img_8374開催地挨拶 西ヶ島 隆司 静岡市 生活文化局 文化スポーツ部長(静岡市長メッセージ代読)。
「第4期リコー杯女流王座戦第2局の開催にあたりまして、開催地の市長という立場からご挨拶申し上げます。女流棋士40周年という記念の年に、女流王座戦が開催されますことを非常に光栄に思っております。静岡県民にとっても郷土の誇りであります牧之原市出身の加藤桃子女王、そして先日女性では最年少で二段になられた西山朋佳奨励会二段、ともに19歳という若さで、今後の女流棋界を占う重要な一局になると思っております。静岡は将棋名人制度を創設された徳川家康公のお膝元であります。来年は顕彰四百年記念として、官民一丸となって取り組んでまいりますが、将棋事業はその目玉であります。平成24年の第70期名人戦の誘致に始まりまして、今年3月には第72期名人戦第0局と銘打ってA級順位戦の最終局をこの浮月楼で開催しました。そして12月6日、7日には第6回国際将棋フォーラムin静岡と題しまして、グランシップで開催いたします。5日には前夜祭がありますが、まだお席に若干の余裕がありますので、ぜひ参加していただければと思います。女流王座は女流棋界最高峰の称号であるとともに、アマチュア選手や海外選手に出場枠を広げ、将棋のグローバル化に大いに貢献しているものとうかがっています。今後とも本市において、将棋を通じた地域の魅力を広げることにご協力をお願いいたします」

(文章書き起こし=文)

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Img_8288手元には水、お茶、飴などが用意されている。

Img_8296検分の最後に記念撮影が行われた。

Img_8301関係者揃って撮影。向かって右端が現地で合流した中尾敏之五段。

17時少し前に検分が始まりました。
検分では盤や駒、対局室の状況などが対局に適した状態になっているかを確認します。

Img_8218対局室には加藤女王が先着。16時50分には着座していた。

Img_823355分頃西山奨励会二段が到着。少し早目に検分が始まった。

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Img_8260今回は盤・駒は将棋連盟から持ち込まれたもので問題ありませんでした。対局場や地元愛棋家の方から提供される場合は、立派過ぎて模様(斑や杢)が対局には適さないケースなどもあります。
また、空調設定についても問題ありませんでしたが、「和服を着るとまた違いますから、対局が始まってからでも問題があればいつでも言ってください」と立会人の渡辺二冠の気遣いがありました。

Img_8196近藤正和六段は昨年に引き続き静岡対局の観戦記を務める。

Img_8203室谷由紀女流初段は明日の駒桜イベントに出演する。

Img_8210世界遺産の富士山。曇り空だったが、雲の上に顔を出していた。

Img_8213無事に静岡駅に到着。対局場の浮月楼までは徒歩で5分ほど。

大盤解説を担当する中尾敏之五段(静岡県富士市出身)は、現地にて合流しました。
この後、17時から検分、18時30分から前夜祭が行われます。