加藤女王は雁木に組み、香川女流王将は飛車先の歩を交換した。図の△３三角は△５一角から△８四角と転回する狙い。じっくりとした駒組みの持久戦になった。

本局は日本将棋連盟モバイルでも中継している。日本将棋連盟モバイルでは棋譜中継以外にも各種コンテンツを用意している。本日配信された「女流棋士コラム」には香川女流王将が登場。８月から１カ月間担当する。今週月曜に配信されたメールマガジンには加藤女王のインタビューが紹介されていた。

「今度リコー杯女流王座戦で当たるんですけど、香川さん（愛生女流王将）がすごく活躍されていて、刺激になります。香川さんとは研修会時代に一緒で、私が上京した時にとても仲良くさせてもらいました。８月６日の女流王座戦と、８月８日の京急将棋まつりと連続で対戦するので、私、結構燃えています！」
（加藤女王のメルマガインタビューから抜粋）

【日本将棋連盟モバイル】
http://www.shogi.or.jp/mobile/

【『第16回京急将棋まつり』開催のお知らせ】
http://www.shogi.or.jp/topics/event/2014/07/16_5.html

（加藤女王）

先手は２筋の歩交換を権利にしている。後手はどこに主張を求めるか。雁木に組みあげて持久戦調の将棋にするか。それとも囲いはそこそこに早めに動くか。図で△６四銀と上がれば５筋や７筋が争点にになる。しかし実戦は図で△６四歩だった。これは持久戦志向だろうか。

（対局開始前の香川女流王将。序盤作戦で飛車先交換を権利にした）

▲５六歩△８四歩のオープニングから先手の中飛車や向かい飛車が予想されたが、香川女流王将は▲８八銀から▲２六歩で相居飛車を志向した。やや変則的な作戦であり、女流棋戦で指されるのはめずらしいが、男性棋戦での実戦例は多い。瀬川晶司五段や村田顕弘五段がよく指している。図の局面の戦績は先手の33勝24敗２千日手。

（香川女流王将）

（加藤女王）

定刻の10時に対局開始。▲５六歩△８四歩のオープニングだった。

（香川女流王将）

（初手▲５六歩）

（加藤女王）

（２手目△８四歩）

（３手目は▲７六歩だった）

加藤女王は９時48分に入室。上座についた。香川女流王将は９時50分に入室。振り駒の結果はと金が３枚。香川女流王将の先手と決まった。

（加藤桃子女王）

（香川愛生女流王将）

（対局開始）

2014年８月６日（水）は第４期リコー杯女流王座戦・本戦２回戦、加藤桃子女王－香川愛生女流王将戦を中継する。対局場は東京・将棋会館の高雄。対局開始は10時。持ち時間は各３時間。先後は振り駒で決定する。
棋譜・コメント入力は文、ブログは牛蒡が担当する。

ベスト４を決める最後の一戦、加藤桃子女王－香川愛生女流王将戦は８月６日（水）に行われます。お楽しみに。ご観戦ありがとうございました。

※この記事の写真はリコー社製一眼レフカメラ、PENTAX K-30で撮影しています。

（感想戦は17時15分に終了した）

（勝った中村女流二段は準決勝進出）

（渡辺女流初段は２年連続ベスト４ならず）

※この記事の写真はリコー社製一眼レフカメラ、PENTAX K-30で撮影しています。