▲8四歩△同歩▲8三歩で図の局面。▲8四歩△同歩は飛車を狭くする意味で自然。そして▲8三歩がさらに好評を博す一手でした。「うまい手渡しだと思います」と屋敷九段。
△8三同玉は▲7四銀△同歩▲7一飛があります。かといって、玉近くの垂れ歩を放置するのも気持ち悪いもの。後手は指し手の悩ましい局面を迎えています。あまり激しく動くと、それこそ8三歩を生かして反撃されそう。じっとしているわけにもいかなそうです。先手が攻めてくる可能性もありますし、▲3七銀でも差が開くかもしれません。西山女流二冠の60手目△3六歩はさすがの一手でしたが、福間女流王座の対応も見事です。
