局面は終盤戦に入っていますが、激しい攻め合いになっています。途中、先手の松下女流初段が鋭い攻めを見せましたが、図の村田女流三段が打った△５九角が終盤戦ならでは食いつき。▲７八金には△８六歩が厳しく、受けを誤ると一気に形勢に差がつきそうです。松下女流初段はうまく対応できるでしょうか。

盤上は中盤戦の攻防が続いています。後手の村田女流三段が、８筋と６筋を絡めてうまくペースを握ったかに見えましたが、図の松下女流初段が放った▲３六桂も、次に▲４四歩の銀取りを狙った厳しい一打。まだ駒の損得もなく、互角に近い形勢ですが、立会人の福崎九段は「勝負どころの局面ですね」と話し、村田女流三段の次の一手に注目しています。

（再開前の様子。両者とも10分前には席に戻っていた）

（次は松下女流初段の手番）

（12時40分、再開の音声が流れたが、その後も松下女流初段の長考は続いた）

（昼食休憩時の対局室）

（44手目△５三銀の局面。午前中は戦いが起きなかった）

（残り時間を示すタブレット。松下女流初段は休憩前に40分近く考えている）

図の44手目△５三銀の局面で12時になり、昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲松下女流初段１時間10分、△村田女流三段48分（チェスクロック使用）。 昼食は、村田女流三段が＋Homeの「アジフライ弁当」、松下女流初段が一期一麺の「とり天親子丼」。対局は12時40分に再開します。

（アジフライ弁当）

（とり天親子丼）

対局開始から50分がたちました。両者はともに居飛車党で、本局は先手の松下女流初段が菊水矢倉、後手の村田女流三段が雁木に組んでいます。

（対局開始前は、松下女流初段が先に座っていた）

（松下女流初段は今回が初の本戦進出）

（村田女流三段の入室は９時50分だった）

定刻の10時に対局が始まりました。振り駒の結果、先手は松下女流初段です。

（対局開始の一礼）

（先手の松下舞琳女流初段）

（後手の村田智穂女流三段）

（▲７六歩△８四歩▲２六歩で相居飛車の出だしになった）

（対局室は欅の間）

リコー杯第15期女流王座戦は、本戦トーナメントの１回戦が進行中。７月18日（金）は村田智穂女流三段と松下舞琳女流初段の一戦をお送りします。

対局は、大阪府高槻市「関西将棋会館」で行われます。開始時刻は10時で、先後は村田女流三段の振り歩先（５枚の歩を振って、歩が多ければ村田女流三段の先手）で決定。持ち時間は各３時間（チェスクロック使用）、使いきると１手60秒未満の着手となります。

【棋譜中継ページ】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/15/joryu_ouza202507180101.html

▼本戦１回戦組み合わせ（トーナメント表左から）

• 香川愛生女流四段●－○塚田恵梨花女流二段
• 渡部愛女流四段○－●上田初美女流四段
• 中七海女流三段－和田あき女流二段
• 伊藤沙恵女流四段－室谷由紀女流三段
• 加藤桃子女流四段－中澤沙耶女流二段
• 村田智穂女流三段－松下舞琳女流初段
• 宮澤紗希女流初段●－○山根ことみ女流三段
• 磯谷祐維女流初段－西山朋佳女流二冠

本局の中継は夏芽が担当します。よろしくお願いいたします。

（勝った山根女流三段）

（敗れた宮澤女流初段）

（感想戦は16時頃まで行われた）

以上で本局の中継を終了いたします。ご観戦いただき、ありがとうございました。

▲宮澤－△山根戦は山根女流三段が勝ちました。終局時刻は15時35分。消費時間は、▲宮澤３時間０分、△山根１時間52分。勝った山根女流三段は、次戦で西山朋佳女流二冠－磯谷祐維女流初段戦の勝者と対戦します。