リコー杯第14期女流王座戦二次予選の最終カードとなる和田あき女流二段－久保翔子女流２級戦を中継します。対局は６月26日（水）10時から東京・将棋会館「銀沙」で行われます。持ち時間はチェスクロック使用の各３時間。使いきると１手60秒未満での着手となります。勝者は本戦に進出します。
棋譜コメントと中継ブログは琵琶が担当します。よろしくお願いいたします。

（勝った伊藤女流四段）

（敗れた北村女流二段）

（感想戦）

図の局面で北村女流二段が投了しました。終局時刻は15時37分。消費時間は▲伊藤２時間２分、△北村２時間53分。勝った伊藤女流四段は本戦入りです。

伊藤沙女流四段がうまく立ち回って、優勢になりました。図で▲６二歩の叩きが痛いです。△同金は▲８二飛成、△同飛は▲５三銀と攻められてしまいます。実戦は△５一飛とかわしましたが、じわっと▲６三銀を置いたのが好手。次は▲５二歩△同金▲同銀成△同飛▲６一歩成△同金▲８一飛成があり、リードを拡大しました。

（北村女流二段は苦しくなった）

（対局再開前）

（北村女流二段。記者が退室してから△２四同歩と指した）

（伊藤女流四段は落ち着いた表情だった）

（昼食休憩時の「飛燕の間」。つながっている「銀沙の間」は対局が行われておらず、広々としている）

（現局面）

（伊藤女流四段の王将）

（北村女流二段の玉将）

12時、図の局面で北村女流二段が１時間３分使って、昼食休憩に入りました。消費時間は▲伊藤38分、△北村17分。昼食注文は伊藤女流四段がなし、北村女流二段が「ざるうどん」（ほそ島や）。対局は12時40分から再開されます。

戦型は伊藤女流四段の雁木に、北村女流二段が右四間飛車から左美濃に構えました。図の△３一玉に伊藤女流四段はピタリと手を止めました。30分考えて指したのは、▲５五歩。以下△同銀▲同銀△同角▲２四歩と進んでいます。

北村女流二段は長考に沈みました。△２四同歩▲同飛が自然な進行ですが、そこで後手の手が悩ましいようです。

△２三歩なら角取りで▲２五飛と引いて、以下△３三角なら▲８五飛と回れます。▲５五歩からの指し回しは、後手が８筋を突き越したことに目をつけた動きといえるでしょう。部分的に仕掛けを検索しても、データベースではヒットしませんでした。伊藤女流四段が鋭いセンスで面白い指し回しを見せています。
川上七段は△２三歩に代えて「△３三角▲２五飛△２四歩▲８五飛△８二歩と受けて難しそうです。先手の飛車が２筋に戻れないからで、方針が悩ましく見えます」と話しています。

（伊藤女流四段。30分の考慮で面白い仕掛けを披露した）

10時、定刻通りに対局が開始されました。本局は自動記録で行われます。

（対局開始の一礼）

（伊藤沙恵女流四段。▲７六歩）

（北村桂香女流二段。△３四歩と応じた）

リコー杯第14期女流王座戦は、二次予選が進行中です。６月20日（木）は伊藤沙恵女流四段－北村桂香女流二段戦を中継します。
対局開始は10時、対局場は東京・将棋会館。持ち時間は各３時間（チェスクロック使用）で、使いきると一分将棋。勝者は本戦に進出します。

棋譜コメント、中継ブログは紋蛇が担当します。よろしくお願いいたします。