2020年12月 9日 (水)

20201209e やや苦しいと見られていた西山女流王座ですが、図の△4二金に対して▲7三銀成△同玉▲7四金△6二玉▲6四銀(下図)と、一気に攻め込みました。

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先手の攻め駒もかなり迫っており、猛追の雰囲気。控室でも「これは怖い……」「(上記の手順中の)△7三同玉が危ないのでは」という声があります。際どい戦いになってきたようです。

Photo_33(里見女流四冠は先手の攻めを呼び込む)Photo_34(西山女流王座はひっくり返せるか)

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図は16時40分での局面。里見香女流四冠は先攻を許したものの、穴熊から玉を出て迎え撃ちました。これが好着想で後手がリードを奪ったと見られています。先手は▲9三香成は権利になっていますが、△同香のあと△9八香成が発生するので忙しくなります。図の局面での残り時間は西山女流王座が33分、里見香女流四冠が29分です。

20201209b58手目△6三角以降もにらみ合いが続いていましたが、15時30分過ぎ、とうとう▲7四歩から西山女流王座が仕掛けました。以下(1)△同角には▲7五銀、(2)△同歩には▲8六角が予想される進行です。先手は先攻したものの、自陣が薄いので駒を渡すと反動が厳しいのがネック。成否は微妙なところのようです。

Photo_32(西山女流王座が先攻。残り時間は双方とも1時間ほどだ)

Photo_28(鳩森神社。紅葉が散っており、冬の到来を感じさせる)

Photo_29(鳩森神社の敷地内にある将棋堂)

Photo_30(社殿)Photo_31(本日、両者が昼食を注文した「ふじもと」。東京将棋会館から徒歩5分ほどで着く)

20201209c_2 千日手の可能性が高いと見られていましたが、里見香女流四冠は△6三角と打って動きを見せました。模様よしと見ての打開でしょうか。次は△3六歩▲同歩△同角を狙っています。実戦は△6三角以下▲8五歩△9三銀▲6九玉(下図)と進行。西山女流王座は玉の引っ越し作業にかかっています。20201209d

Photo_27(里見香女流四冠。自陣角は功を奏するだろうか)

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図は14時30分頃の局面。双方とも歩をぶつける地点が見当たらないため、控室では千日手の可能性について触れられています。後手番の里見香女流四冠は千日手なら歓迎でしょう。玉形が薄いので無理は利きませんが、西山女流王座は打開の順を見つけられるかどうか。

13時過ぎ、本局のダイジェスト番組の解説を務める三枚堂達也七段と鈴木大介・日本将棋連盟常務理事が控室に来訪しました。

Photo_24(鈴木九段と三枚堂七段も継ぎ盤に加わる)

Photo_26 (にらみ合いが続く。どちらが主導権をつかむだろうか)

13時、対局が再開されました。

Saikai2(再開後、西山女流王座はすぐに▲6八金を着手)

Saikai3(里見香女流四冠の着手はしばらくなかった)

Saikai5

Saikai6

Saikai4(午後の戦いが始まった)

20201209c12時、図の局面で西山女流王座が13分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲西山女流王座58分、△里見女流四冠43分。昼食の注文は西山女流王座がうな重竹、肝吸い(ふじもと)。里見女流四冠がうな重梅のご飯少なめ、肝吸い(ふじもと)。おやつはアップルパイ。対局は13時から再開されます。

Photo_17(うな重竹、肝吸い)

Photo_18(こちらはうな重梅。ともに「ふじもと」への注文だった)

Photo_19(おやつのアップルパイ)