12時、この局面で伊藤女流三段が14分使って昼食休憩に入りました。消費時間は、▲伊藤１時間14分、△西山45分。昼食注文は、西山女王が「にぎり・並」（千寿司）。伊藤女流三段の注文はなし。対局は12時40分に再開されます。

（西山女王が注文した「にぎり・並」）

図は△３二飛と振った局面。この手は前例がなく、▲９六歩の一手が▲２六歩に代わっていれば実戦例のある将棋でした。伊藤女流三段は注文に乗り、▲２二角成△同飛▲６五角△７四角▲４三角成と踏み込んで乱戦に進みました。

（伊藤女流三段の初手は▲７六歩）

（西山女王の２手目は△３四歩）

台風15号の接近により公共交通機関に影響が出ましたが、９時48分には両対局者とも入室していました。振り駒は西山女王の振り歩先で行われ、「と金」が３枚。伊藤女流三段の先手が決まりました。

（西山朋佳女王）

（伊藤沙恵女流三段）

（記録係の山根ことみ女流初段による振り駒）

第９期リコー杯女流王座戦（主催：株式会社リコー、特別協力：日本経済新聞社）は９月９日（月）に挑戦者決定戦が行われます。勝ち上がったのは西山朋佳女王と伊藤沙恵女流三段。本局の勝者が里見香奈女流王座への挑戦権を獲得します。

対局場は東京・将棋会館「特別対局室」で10時開始。持ち時間は各３時間（チェスクロック使用）。使いきると１手60秒未満の秒読みとなります。先後は振り駒で決定されます。
本局の中継は、棋譜・コメントを吟、本ブログを玉響が担当します。よろしくお願いいたします。