2016年11月24日 (木)

前夜祭(2)

開会の挨拶

◆古島正・株式会社リコー執行役員による開会の挨拶◆

「こんばんは。今日は本当に寒い中足を運んでいただき、本当にありがとうございます。リコー杯女流王座戦は今回で第6期を数えます。女性のタイトル戦は6つあります。そのうちの4つを里見香奈挑戦者がお持ちで、2つを加藤桃子女流王座・女王が持つということでございます。要は2人でタイトルを独占していると。実はリコー杯女流王座戦とマイナビ女子オープンは、オープン参加が認められているんですね。この2つの棋戦では、プロではない加藤さんがタイトルを保持しています。もうひとつ、女流王座は、加藤さんと里見さんのお二人しかいません。今回は白黒つけるということで、非常に楽しみな戦いです。広島、大阪とやってまいりまして、里見さんの2勝ということで、今回ゾクゾクするような第3局です。今日はお二人がいらっしゃいますし、日本将棋連盟の棋士の方もいらっしゃいますので、存分に会話を楽しんでいただけたらと思います」

主催者挨拶

◆青野照市・日本将棋連盟専務理事による主催者挨拶◆

「こんばんは。本当にたくさんの方にお集まりいただきまして、感謝申し上げます。このリコー杯女流王座戦は第6期になります。6期のうち、獲得したのはすべてこの2人で、タイトルも全部2人で持っている。ここに全部タイトルがあるという状況で、第3局がこの素晴らしい浮月楼で行われます。私も地元、焼津市の出身なんですけども、このような対局が行われること、個人的にも感謝している次第です。賞金の高い2つのタイトルを持っている加藤さんが強いのか、4つ持っている里見さんが強いのか、決着をつける一局であります。今回は里見さんが2連勝した状態ですけども、ここからの加藤さんの巻き返しが楽しみだと思っています。このリコー杯女流王座戦はリコーさまの主催で、観戦記が特別協力をいただいている日本経済新聞に載ります。そして開催地の静岡市が後援になっている、非常に豪華な対局でございます。こうしたパーティーであったり、私事ですが講演をしましたけれども、女流王座戦を通じて、いろいろな人と交流して、輪になっていただければと思います。明日は解説会だけでなくいろいろなイベントが行われますので、1人でも多くの方に来ていただいて盛り上げていただければと思います」

開催地挨拶

◆矢澤嘉章・静岡市役所観光交流文化局文化振興課参与兼課長による開催地挨拶◆

「第6期リコー杯女流王座戦第3局の開催に際しまして、開催地を代表して、ひと言ごあいさつ申し上げます。今年も静岡での対局が実現したこと、感謝申し上げます。女流王座の称号は女流棋界最高峰のたいへん名誉な称号でありますとともに、アマチュアや海外の選手にまで出場機会を広げ、将棋のグローバル化にも大きく貢献いただいており、主催の株式会社リコーさまをはじめ、公益社団法人日本将棋連盟さま、特別協力の日本経済新聞社さまの多大なるご尽力の賜と、改めて敬意を表します。本市では、将棋名人制度の創設に関わりのある徳川家康公を顕彰するため、平成24年度より、さまざまな将棋イベントを展開してまいりました。本年度も去る11月12日、13日の2日間にわたりまして、全国の将棋イベントの中でも最大級を誇る『第42回将棋の日in静岡』を開催したところ、全国各地から1200人を超える多くの皆さまにご来場いただき、将棋を通じて家康公と本市のつながりを全国に向けて発信するとともに、将棋の注目度の高さを再認識いたしました。このように将棋イベントが連続開催され、より一層の盛り上がりを図ることができますことは、誠に喜ばしい限りでございます。今後も官民一体となって、将棋を通じた地域の魅力向上、地域活性化に取り組んでまいりますので、変わらぬご支援、ご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします」

乾杯の音頭

◆西原茂樹・牧之原市長による乾杯の音頭◆

「牧之原市は加藤桃子さんのふるさとということで、ずっと応援してきたものですから、必ずこういう会では出させていただきます。私はいつの間にかリコーさんの応援団になっていまして、コピーの機械ですとか、縦型のプロジェクターですとか、買ってたんですね。こうしてビジネスにつながることも、こうしたイベントを開いていただいていることの大きな意味だと思いますし、将棋というものを通じて展開していくことも、いいことだと思います。先ほど、加藤さんと里見さんと同じ部屋にいたらもう緊張感いっぱいで、冗談もいえないような雰囲気でした。ここは里見さんにとってはアウェーかもしれません。加藤さんには、ここは徳川慶喜公、最後の将軍がいたお屋敷ですので、身びいきすると勝ってほしいと思いますけども、里見さんにも頑張っていただきたい。2人の対局がこのリコー杯女流王座戦を支える素晴らしい対局になりますことを、心から祈念させていただきます」

前夜祭

(書き起こし:文記者/写真:夏芽)