室谷女流二段の四間飛車。中井女流六段の居飛車。両者の対戦は過去に４度あり、すべて室谷の振り飛車、中井の居飛車で、対抗形になっている。本局も対抗形になった。

（写真は開始前の両対局者）

（東京・将棋会館「銀沙」では、リコー杯女流王座戦が２局並んで行われている。手前が甲斐智美女流五段－中澤沙耶女流初段戦。奥が中井広恵女流六段－室谷由紀女流二段戦）

振り駒は甲斐女流五段の振り歩先で「と」が４枚。中澤女流初段の先手となりました。

対局は定刻に開始いたしました。

（甲斐智美女流五段）

（中澤沙耶女流初段）

※記事の写真はPENTAX K-30で撮影いたしました。

（対局が開始されると、先手の中井女流六段はすぐに▲７六歩を着手した）

（２手目△３四歩を指す室谷女流二段）

（▲７六歩△３四歩▲２六歩と進んだ盤面）
　

第６期リコー杯女流王座戦（主催・株式会社リコー、特別協力・日本経済新聞社）は本戦１回戦が進行中。本日は中井広恵女流六段－室谷由紀女流二段戦、甲斐智美女流五段－中澤沙耶女流初段戦の２局をお送りします。持ち時間は各３時間です。中継は、中井女流六段－室谷女流二段戦を吟、甲斐女流五段－中澤女流初段戦を独楽が担当します。よろしくお願いいたします。

【株式会社リコー】
http://www.ricoh.co.jp/
【日本経済新聞】
http://www.nikkei.com/

（勝った室田女流二段は、２回戦で中村真梨花女流三段－西山朋佳奨励会三段戦の勝者と対戦する）

（敗れた長谷川優貴女流二段。初の本戦進出も、１回戦で姿を消した）

（感想戦が終了し、一礼を交わす両者）

以上で本局の中継を終了いたします。ご観戦いただきましてありがとうございました。次回は明日７月21日（木）に、中井広恵女流六段－室谷由紀女流二段戦と、甲斐智美女流五段－中澤沙耶女流初段戦の本戦１回戦２局が行われます。そちらの中継もどうぞお楽しみに。

（勝った室田伊緒女流二段）

（敗れた長谷川優貴女流二段）

▲室田－△長谷川戦は15時56分、87手で室田女流二段の勝ちとなりました。消費時間は▲室田２時間２分、△長谷川２時間31分。勝った室田女流二段は２回戦進出を決めました。

図は15時45分ごろの局面。後手玉は先手にもう１枚桂が入ると▲５四桂以下詰みがあります。現局面から△７九飛には▲５九歩で、以下△７八飛成なら▲６五桂が厳しく先手優勢。また▲５九歩では▲６九金と手堅く金を投入する手もありそうです。

図は１５時15分ごろの局面。千田翔太五段は「８三の竜と７一玉の関係は、先手にとってあまりうれしくないものです。先手は攻め込んでも竜に当たってくるので。いやー、ちょっと分からない局面ですね。すぐに先手が決め切れる局面という感じでなく、先手陣は△３七歩成から荒らされますし。一応私の読み筋として、▲６四角△同銀▲７二歩△同金▲３一飛△６一桂▲８六竜（下図）で、そう進めば先手よしと見ます」と、解説しました。ただし手順中、▲６四角に△３七歩成で勝負される順が、ちょっと怖いとのことです。

（解説を終えると、千田翔太五段は練習将棋を始めた）

図は14時45分ごろの局面。長谷川女流二段は△３六歩反撃に出ました。以下、▲７五角△３七歩成▲同銀△３六歩▲４八銀△４五桂（下図）と進んでいます。

（棋士室に姿を見せた山口絵美菜女流２級。すぐにパソコンで本局の進行を確認していた）