2014年7月11日 (金)

おはようございます。
本日7月11日(金)のリコー杯女流王座戦中継は、本戦1回戦より甲斐智美女流王位・倉敷藤花-清水市代女流六段戦をお届け致します。
各対局者の持ち時間は3時間、先後は振り駒によって決められます。

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 (台風の影響も懸念されたが、本日の東京は快晴となっている)

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Imgp0545 (将棋会館エントランス。対局者も、この入口を通って対局室に向かう)


本日の中継は棋譜・コメントを吟、ブログを梅が担当いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

※この記事の写真はリコー社製一眼レフカメラ、PENTAX K-30で撮影しています。

2014年7月 9日 (水)

Imgp0538 (本日の記録用紙)

終局時刻は16時58分。
消費時間は▲鈴木2時間48分、△伊藤2時間26分。(持ち時間、各3時間)

次回のリコー杯女流王座戦中継は、7月11日(金)の甲斐智美女流王位-清水市代女流六段戦。
こちらも、是非ご観戦下さい。

Imgp0494(勝利した伊藤奨励会1級)

Imgp0492 (敗れた鈴木女流二段。終局後、すぐに感想戦が始まった。初めは、互いに堅い表情だった)

Imgp0497(口頭で簡単に感想が交わされると、互いに表情が崩れて和やかな雰囲気になった)

Imgp0491 (細かい攻めを繋ぎきれない結果となったが、途中で何か見落としている手がなかったかどうかを聞いていた)

122 この△4九飛成は、次に△6七銀成と金を取って△8九金以下の詰みを狙っている厳しい一手。

123 先手は仕方がなく▲6五桂と桂をタダで捨てて玉の逃げ道を作ったが、これではいかにも苦しい。
対する後手玉はまだ安全で、先手から早い攻めもない状況。
終盤戦に入り、どうやら形勢は後手優勢で固まってきたようだ。

Imgp0479 (16時過ぎの記録用紙。手数が100を超え、両者の残り時間が1時間を切った。)

104 反撃によって先手の竜が攻撃に利かない形となったことで、つい先程までは危険に見えた後手玉も随分と楽になってきた。先手はずっと駒損をして攻めていたのでその姿勢を貫くしかないが、戦力的には苦しい状況だ。

両者は前期のリコー杯本戦でも戦っており、その時は伊藤奨励会1級が鈴木女流二段の攻めを凌ぎきっての入玉で勝利を収めている。どうやら、後手は昨年と同じような展開を目指すことになりそうだ。

Itou1

Suzuki1

87 先手が猛攻を続け、▲3一桂成としたのが【1図】。
(1)△同玉と取ると、▲3二金で詰み。
(2)△5一玉と逃げるのは、▲3二歩成からの着実な攻めや、▲8二金からの挟みうちが見えている。

後手が苦しい状況に追い込まれてきたかに見えたが、本譜はここで△3三玉と逃げた。怖い位置で何か技が掛かりそうにも見えるが、指されてみると意外と先手に有効手が難しい。ここで先手の攻めが続かないようでは、変調だろう。

89 仕方がなく先手は▲8二金と俗手で飛車を取りに行ったが【2図】、これには後手も△7三桂と飛車を取りにいって攻め合いが見込める。ここまでは耐える一方の展開だった後手、段々と面白い展開となってきたようだ。

71 【図】は14時半頃の局面。昼食再開後から、先手の攻勢が続いている。
先手は、後手の3六銀が遊んだ状態にしたまま攻めるのがミソ。駒損をしての細い攻めなので、この3六銀を使われてしまうと駒の効率面で自然と形勢は厳しくなってしまうだろう。

△4四角と角取りを逃げる進行の一例は、▲3三歩△2二金▲3五桂。【参考図】
これは、先手の攻めもうるさそうだ。

75

Imgp0428 (伊藤奨励会1級は、しばらく受けに回ることになりそうだ)

58 昼食再開後、▲3三歩△同角の利かしを入れたのが【1図】。

鈴木女流二段は、ここで▲9一角成と角を切る強手に出た。
角を切って手に入れた香をすぐさま▲3五香と打ち、後手陣の弱点になっている角頭から一気に崩してしまおうという狙いだ。【2図】

61 一本ありなのか、それとも後手に上手い受けがあるのだろうか。