12時10分、中井女流六段が▲8六角(図)とぶつけた局面で昼食休憩に入った。角交換になれば▲2四歩からの飛車先突破が狙いになる。後手は角交換に応じるか、△3三角と拒否するか。方針の分かれ目だ。対局再開は13時。
※この記事の写真はPENTAX K-30で撮影しています。
12時10分、中井女流六段が▲8六角(図)とぶつけた局面で昼食休憩に入った。角交換になれば▲2四歩からの飛車先突破が狙いになる。後手は角交換に応じるか、△3三角と拒否するか。方針の分かれ目だ。対局再開は13時。
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11時20分ごろ、八代弥四段が中継室を訪れた。矢内-山根戦を見て、「居飛車が穴熊だと居飛車よしと言われていた形ですよね。僕が奨励会に入ったくらいの頃によく指されていました。懐かしい形ですね」と話していた。八代四段は2005年入会。同期には高見泰地五段、吉田正和五段(初段入会)といった棋士がいる。
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中井-藤田戦は藤田女流初段が三間飛車に振り、中井女流六段は穴熊に囲った。後手の藤田女流初段は石田流からのさばきを目指している。後手は堅さで劣るが、先手の駒が偏ればそのスキを突いていける。先手はいかにスキなく駒組みを進められるかがポイントになる。
矢内-山根戦は山根女流2級が四間飛車に振り、矢内女流五段が端玉に囲っている。端玉は角のラインを避けつつ囲うための工夫で、矢内女流五段が得意にしている形だ。穴熊に比べると囲いやすい分、玉頭からの攻めには弱い。穴熊と違う距離感を把握しつつ戦う技量が求められる。山根女流2級は端の位を取って銀冠に囲い、堂々の駒組み。互いにじっくり進める長い戦いになりそうだ。
既報の通り、本日予定されていた上田-石本戦は上田女流三段の不戦敗により、石本アマの本戦進出が決まった。石本アマは前期に続く2期連続の本戦入りだ。
(石本アマ。写真は第3期本戦1回戦のときのもの。撮影=潤記者)
今日、東京・将棋会館で行われている対局は本棋戦の2局のみ。部屋割りは特別対局室が中井-藤田戦、高雄の間が矢内-山根戦となっている。
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次回の中継は6月16日(月)
中井広恵女流六段-藤田綾女流初段戦
矢内理絵子女流五段-山根ことみ女流2級戦
上田初美女流三段-石本さくらアマ戦
をお届けします。本日はご観戦ありがとうございました。
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■北村桂香女流1級インタビュー
――序中盤の分かれはいかがでしたか。
北村 序盤は少し指しやすいと思っていましたが、中盤で間違えて作戦負けになってしまいました。
――具体的に苦しいと感じた局面は?
北村 △4二飛(50手目)で指す手がなくなって……。
――後手から攻められ、▲1八玉(63手目)とかわした局面では、対局中どう思っていましたか。
北村 投了してもおかしくないと思っていました。逃げることができたのは運がよかった、たまたまだと思います。
――その後、後手玉を押し返せるかどうかという展開になりました。
北村 少し挽回できたと思いました。悪いとは思っていましたが、気持ちは楽でした。
――逆転を意識された局面は?
北村 ▲5五銀(111手目)に△4五歩と打った手に、▲4六歩と突いて、少し自信が出てきました。
――初の本戦入りとなりました。感想と、抱負をお願いします。
北村 実力的に差があり、対局の内容も失敗していたので勝てたのはたまたまです。今回の対局を反省して、次に生かせるよう、本戦ではがんばりたいと思います。
※この記事の写真はPENTAX K-30で撮影しています。