藤田女流初段は桂を犠牲に9筋を攻めた。手に入れた香で今度は飛車を攻め、桂を取って△3四桂(飛車取り)を狙っている。ただ、先手は自陣が堅く▲4四飛とさばく筋もあるので、打たれてもすぐに困るわけではない。後手玉の急所である玉頭方面から反撃していきたいところだ。
2014年6月16日 (月)
矢内女流五段、先手陣に迫る
矢内女流五段は二枚の馬を急所の位置につけ、△4九銀(図)で先手陣に迫った。次に△3八銀成から守り駒をはがす攻めが厳しい。先手からは後手玉に対する速い攻めがなく、▲4一と~▲3一とと迫っても詰めろにならないので攻め合いが難しい。先手はどうにか余裕を得て、と金攻めを間に合わせたい。
昇級規定
山根女流2級は規定により、今日の対局に勝つと「女流王座戦本戦入り」を満たすため女流1級への昇級が決まる。強敵に勝ち、昇級することはできるだろうか。
中盤戦へ
矢内-山根戦は、矢内女流五段が際どいさばきに出た。図の局面で△7四同飛には▲7五銀で飛車が詰むため桂が助からないようだが、▲7五銀以下△6五桂▲同桂△7一飛と進める順がある。飛車を逃がし、あとで桂を取り返そうというわけだ。先手の山根女流2級は一時的に桂得になるため、得た手番でリードを奪う順がないか考えたいところ。
中井-藤田戦は、先手が歩を蓄えながら戦機をうかがっていたが、6筋から仕掛けていった。後手陣は離れ駒が多いので、空中分解しないように気をつける必要がある。
夏の千駄ヶ谷
将棋会館のリコー製品
東京・将棋会館にあるリコー製の複合コピー機。棋譜のコピーにも使われている。
※この記事の写真はPENTAX K-30で撮影しています。
矢内-山根戦の使用駒
矢内-山根戦 対局再開
中井-藤田戦 対局再開
矢内-山根戦 昼食休憩に入る
12時10分、△3三銀引(図)の局面で昼食休憩に入った。後手は金銀4枚で固めて飛角桂を軽く使う構えだ。先手は動くとしたら5筋が争点になるが、すぐ▲5五歩△同歩▲同銀は△6五飛や△6五桂で後手に反撃をもらってしまう。どこから手を作るかが大きな課題になっている。対局再開は13時。
※この記事の写真はPENTAX K-30で撮影しています。