2013年12月13日 (金)

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(感想戦終了後、里見香奈・新女流王座の記者会見が行われた)

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--まず率直な感想をお聞かせください。

里見「地元の方々が応援してくださっていたこともあるので、結果を残せたことについてすごくうれしいです」

--大盤解説会で今回の五番勝負を「今までの番勝負で一番楽しかった」と言われましたが、どういうお気持ちでそう言われたのでしょうか。

里見「第1局から熱戦が多く、初めてのことが多いシリーズでした。負けた将棋も勝った将棋も力を出し切れて、終わったあとに充実感がありました」

--ここ最近、失冠が続いていましたが。

里見「少し前から自分の中で変化を持たせていて、悪いところがたくさん出たのがタイトル失冠になってしまったのかなと。でも修正できたり、いろいろ試すこともできました。そういうことがあったからこそ、全力を出し切ることができました」

--具体的にはどのあたりを変化させようとお考えなのでしょうか。

里見「攻め将棋の部分を自制したり、弱いところを鍛えようと思いました。まだその過程でうまくかみ合っていない不安もありましたが、1つ結果が出たのは自信になりました」

--奨励会では次回の例会(12月23日)に2番連続の三段昇段の対局を迎えます。奨励会との両立はいかがでしょうか。

里見「どちらかがうまくいかないときもあれば、どちらもうまくいかないという1年でした。でも1年前と比べると、自分で考えていることができたと思います。タイトルの失冠、奨励会では二段昇段とありましたが、変化はしているので充実しています。次回の例会は2番連続なので余裕があると見られていると思いますが、絶対上がるという気持ちです。今年中に三段に上がりたいと思います」

--これで、現在ある6つの女流タイトルを全て取ったことになります。

里見「女流王座戦は前夜祭からすごく盛大にしていただいて、ずっと対局したいと思える棋戦で、奪取できたことをうれしく思います。全てのタイトルを取るということは意識をしていなかったのですが、振り返るとあっという間でした」

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第3期リコー杯女流王座戦五番勝負は里見香奈女流王座の誕生で幕を閉じました。ご観戦、ありがとうございました。

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(感想戦の前に両対局者は大盤解説会場に向かう。ひとり対局室に残り、棋譜を見つめる井上慶太九段)

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(106手目△9七金までで、加藤桃子・前女流王座が投了した)

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(大盤解説会場に両対局者が登場)

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(5分ほど感想を述べ、対局室に戻った)

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第3期リコー杯女流王座戦五番勝負第4局は106手までで里見香奈女王・女流名人の勝ちとなりました。終局時刻は17時38分。消費時間は▲加藤2時間59分、△里見2時間41分(持ち時間各3時間)。

この結果、シリーズ通算成績は里見女王・女流名人の3勝1敗となり、里見女王・女流名人の女流王座奪取が決まりました。里見女王・女流名人は初めての女流王座獲得です。

これで里見・新女流王座は三冠に復帰しました。

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控室ではほとんど検討が行われておらず、大勢の報道陣が静かにモニターを見つめています。里見女王・女流名人の三冠復帰、初の女流王座獲得が近づいています。

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(大盤解説会に畠山鎮七段が出演している)

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(10月に行われた将棋文化検定には、里見女王・女流名人がよく練習将棋を指す相手を問う問題が出題された。山崎八段、畠山七段、豊島将之七段の3択問題で、正解は畠山七段)

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(大盤解説会場内では、井上慶太九段がサイン会を行っている)

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(大盤解説会に野月浩貴七段がゲスト出演。まずは次の一手の当選者発表から)

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(野月七段が名前を読み上げる)

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(東京所属の野月七段を初めて見たというファンの方も多く、喜ばれる方が多かった。また、野月七段から著書が賞品に提供された)

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(解説を野月七段に交代して控室に戻った井上慶太九段。「あれ? えらい進んでるねぇ」。プロ棋士がいなかった控室に現れた救世主に関係者が「先生、どうなっていますか?」と尋ねると「ガンガン行ってますねぇ」)

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「銀を逃げるとどうするのかなぁ」(井上九段)

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(関西将棋会館3階には「棋士室」と呼ばれる関係者控室がある。こちらは日常的に棋士や奨励会員が練習将棋を指したり、その日行われている将棋を検討したりする。15時頃の棋士室では、千田翔太四段=中央=や、奨励会員が本局を検討していた)

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(本譜の40手目は△2四歩だったが、千田四段らは△6四歩▲7六銀△5四銀引として、次の△4五桂を見せる順を検討していた。△2四歩も検討していて、比較していたという。△6四歩以下の順も有力だった)

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現局面、千田四段らは難しい形勢と見ています。