2013年7月22日 (月)

本局の明暗を分けたポイントは序盤にありました。まず1つ目は、28手目△4三銀と上がった局面です。Joryu_ouza2013072201011_28

本譜は真田女流二段が▲3八飛と寄りましたが、ここでは▲2六歩△5二金左▲2五歩△3三角(参考1図)と、2筋の歩を伸ばす順も有力でした。参考1図は居飛車が手得していますが、囲いの堅さに差があるのでバランスの取れた局面です。
Joryu_ouza2013072201011_32

その数手後、30手目△6四歩と突いた局面が2つ目のポイント。
Joryu_ouza2013072201011_30

ここで真田女流二段が▲2五銀と出ましたが、▲7七桂と跳ねて△6五歩の筋を受ける手が勝りました。▲7七桂以下△6二飛▲2五銀△4五歩▲3四銀(参考2図)の変化は難解。Joryu_ouza2013072201012_35_2 
一例として参考2図以下△3四同銀▲同歩△4六歩▲同角△6五歩▲同桂△同飛▲3三歩成△3七歩▲2二と△3八歩成▲6五歩△4九と(参考3図)と一直線に攻め合う順が並べられました。Joryu_ouza2013072201012_48 
参考3図は里見女流四冠も「自信がない」と語り、参考2図で「△5四銀とかわすつもりだった」との感想を残しました。
これには真田女流二段も「▲2五銀では▲7七桂でしたね」と納得。どうやら3六の銀をさばくことを急ぎすぎたのが形勢を損ねた原因のようです。

Photo_24

(感想戦は16時38分に終了しました)

里見女流四冠の厳しい△5七銀に対し、真田女流二段は▲4四歩の勝負手を放ちました。
_45

この局面で棋士室にいた平藤眞吾七段に見解を聞くと、

「▲4四歩は苦しいけど他に手がなかったんでしょう。ここは里見さんとしては、はっきり良くなる順が色々あって悩む局面ですね。4六の金を取って勝てれば分かりやすい。金を取る前に一回△3七歩とたたく手も厳しいかな。それで▲1八飛と横へ逃げれば△4六銀成▲4三歩成△3四飛(参考図)で、これは振り飛車が勝勢に近いです」
Joryu_ouza2013072201011_50

Photo_12(平藤眞吾七段)

42手目△4六歩のたたきに▲同金と取った局面。
ここで棋士室のモニターで観戦していた阪口悟五段の見解です。
Joryu_ouza2013072201013_43

「△4六歩には▲5七金と寄るかと思ったけど取ったんですね。△5七銀なら▲5五金と出る読みなんでしょう。そこで△同角▲同歩△6六歩と進めて振り飛車が少し指しやすいかな。以下▲同銀△同銀成▲同角に△6二飛と回せば、▲6七歩に△6六飛▲同歩△5六角(参考図)の王手飛車があるから受けが難しそう」
Joryu_ouza2013072201011_56_2

Photo_11(阪口悟五段)