▲伊藤沙恵１級－△本田小百合女流二段戦は17時38分、154手で本田女流二段の勝ちとなりました。消費時間は伊藤２時間43分、本田２時間50分。
勝った本田女流二段は２回戦で上田初美女王と対戦します。

132手で上田女王が制し、２回戦へ駒を進めた。終局は17時26分。消費時間は▲岩根女流二段２時間59分、△上田女王２時間32分。

図は上田女王が△３六同銀と角を取った局面。▲同飛は△４五桂が３七の地点を狙いながら２二の飛車取り。上田女王のコビン攻めが成功しているように見える。

▲７五歩と打った局面。後手は△６八とで金を取ることが出来る。先手の持ち駒は金１枚。７四の香を取り返しても金・香。馬筋が通ってもちょっと後手玉を寄せるのは難しく見える。本田女流二段が優勢な局面を作り上げた。

後手の上田女王が△６九銀と引っ掛けた局面。▲５九金と引くのが自然だが、△６八馬▲同金△５九角の攻めがうるさいか。▲６七銀引と引けば頑張れる格好か。２筋に打った飛車も受けに利いている。岩根女流二段の懸念材料は残り時間が少ないこと。形勢はまだまだ難しい。

少し前までは危険そうに見えた先手玉だが、局面が進んでみると妙に寄らない格好に。まさに「中段玉寄せにくし」か。伊藤奨励会１級は▲５四歩と攻めに転じる。６五の銀を目一杯働かせる。すでに先手ペースになっていてもおかしくない局面だ。

スルスルと妙に捕まらない伊藤奨励会１級の端玉。

上田女王が△７八角成と馬を作った局面。７七の桂を取った手が飛車取りになる。先手が忙しい局面に見える。




駒をうまくさばき岩根陣に襲い掛かった上田女王。

△８四飛に▲９七玉と端へ逃げた局面。△７九とには▲６八金寄と耐えるつもりだろう。後手は９四の角、６七の金、８七の銀と質駒がある。本田女流二段の攻めは決まるのだろうか。

（先手陣をうまく崩した本田女流二段、あと一押しがあるかどうか）

すぐにではないが△８五飛▲同桂△６七馬▲同金△７九角の筋がある。▲８七玉と立って耐えるつもりだろうか。▲９八銀は20分の考慮ののちに指された。後手は△５五金と出て上下でサンドイッチだろうか。

（じっと我慢の伊藤奨励会１級）

攻めを繋げるべく伊藤奨励会１級が盤上へ角を放った局面。▲６三歩成△同歩▲同角成は△５二歩と受けられ、馬は作れるものの大したことはなさそうだ。後手は５九に居ると金が心強い。次に△６九とと寄れば立派な攻め駒。

盤上へ角を放ち動く伊藤奨励会１級。角を働かせうまく攻めを繋ぎたいところだ。