10時30分、対局開始から30分で図の局面まで進んだ。Twitter解説の金井五段は「ここまでのハイペースは『少しの時間も無駄にしたくない』という両者の想いが感じられて、本局の重みを表しています」と対局者の心理を解説する。戦型は第2局と同じ横歩取りだが、展開は異なるものになった。「△3四銀▲3六歩△4五銀▲3五歩のような進行が一例です」と金井五段。互いに浮き飛車に構え、持ち駒に角を擁しているため、いつどんな攻めが飛んでくるかわからない。端を突き合っていることも、手の作りやすさに拍車をかけている。横歩取りは「空中戦」とも呼ばれるが、その異名にふさわしい、華々しい戦いが期待できそうだ。
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