2011年7月21日 (木)

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11時30分頃の盤面モニターの映像。先手が力強く▲5五銀と出れば、後手は△4二飛と攻められている筋に飛車を転回して応戦しています。先手の急戦が成功しつつあるのではないか、と見られていますが、将棋はまだ始まったばかり。両者、腕の見せどころはこれからです。

(八雲)

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図は11時頃の局面。石橋女流四段は▲3五歩~▲5五歩と仕掛け、伊藤2級が△5五同歩と応じたところ。△5五同歩はやや意外だったのか、この局面で石橋女流四段が時間を使っています。消費時間は▲石橋17分、△伊藤18分。

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爽やかな急戦の仕掛けを見せた石橋女流四段(朝の表情)。

(八雲)

Ricoh20110721_29 図は29手目▲3五歩の局面。持久戦にするか急戦にするか作戦の岐路となる局面で石橋女流四段は急戦を決めて、すらすらと局面が進んでいます。石橋女流四段の指し方は、7九銀を4六に繰り出すことから斜め棒銀と呼ばれています。
居飛車穴熊が多い時代にあって少なくなってきた指し方です。

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(今朝は両者9時45分頃には盤の前に揃って駒が並べられた)

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記録係の岡井良樹4級(16歳、大野八一雄七段門下)が、上座の石橋女流四段の歩を5枚取って振り駒を行った。結果は歩が3枚。

(八雲)

2011年7月20日 (水)

第1期リコー杯女流王座戦は本戦トーナメント1回戦が進行中。7月21日(木)にお送りするのは石橋幸緒女流四段(LPSA所属)-伊藤沙恵奨励会2級の対局。タイトル3期の実力者、石橋女流四段に現役奨励会員が挑む注目の一番です。どうぞお楽しみに。

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(9時15分頃の千駄ヶ谷の空模様。お昼頃まで小雨が続くようです)

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(本局の対局場は飛燕の間)

インターネット中継は、棋譜・コメント入力を銀杏記者が、ブログを八雲が担当いたします。今日も一日よろしくお願いいたします。

(八雲)

2011年7月14日 (木)

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―― 一局を振り返っていただきます。 
中井 途中の▲4四歩(43手目)から変化の少ない将棋になり、形勢判断が難しい将棋でした。▲4四歩に代えて▲5六銀と引かれても大変だったと思います。
―― 中盤から甲斐女流王位の攻めを受ける展開になりました。良くなったと思ったのはどのあたりでしょうか。
中井 △2一飛(68手目)と打って玉頭を攻める順で少し残しているかなとは思っていましたが、銀を渡してしまうので最後まで分かりませんでした。

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―― これでベスト8に進出です。
中井 一局一局、自分らしい将棋を出していきたいと思います。
―― 最後に、ファンの方に向けて一言お願いします。
中井 近年はタイトル戦に出ていないので、頑張りたいと思っています。

(聞き手・馬谷 写真・八雲)

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【感想戦のポイント】
本譜は図の▲4六桂が、働きがいまひとつで先手が苦しくなったようです。代えて(1)▲9一竜と香を取る手が検討されましたが、△9九竜以下後手が指しやすいとされました。(2)▲7九歩が粘りのある一手。△9九竜と取らせず、また△6七歩の垂らしは▲5九金引で竜を捕獲できます。後手は△6六竜と引いて長い戦いになりそうとのことでした。

(八雲)