2011年7月13日 (水)

20110713_39
12時10分、図の局面で昼食休憩に入った。おそらく加藤の視線は3五の地点を中心に巡っていたことだろう。次に▲3五歩と打たれると後手も気持ち悪いので、先に△3五歩と受けるだろうか。進行の一例は△3五歩以下、▲2五銀△同銀▲同飛に(1)△3四銀▲2八飛△4五歩、もしくは(2)△3六角▲2六飛△4七角成▲5八角。(1)は受けに重点を置いた指し方で、△6四角のラインで先手の攻撃陣制圧を狙う。(2)は先手の手に乗って積極的に反撃する順。しかし8二飛が参加しないので、へたに動くと先手の手段を増やすだけに終わる懸念もある。これまでの方針に沿っているという意味でも、(1)のような手順が有力と見られている。

昼食の注文は両者ともなし。対局は13時から再開される。

(文)

20110713_38
図は11時25分頃の局面。後手が△4二玉と玉形を整えたところだ。見てわかる通り、後手は飛車先を突かず専守防衛の構えである。ここから先手はどのように攻撃隊形を組み立てていくかが工夫のしどころ。後手は△6四角を切り札にしつつ、先手の攻めをいなしていくことになる。単純な攻め合いにはなりにくく、先手の攻めが成功するかどうかが最大の焦点になるだろう。千葉女流四段はここで時間を使って考えている。

059_2
(長考中の千葉女流四段。写真は朝のもの)

(文)

東京の今日の予報は晴れところにより曇り。気温は高いが、日陰に入れば心地よい風が吹き抜ける。二十四節気の小暑(7月7日頃)を過ぎ、暦の上では蝉が鳴き始める頃とされるが、千駄ヶ谷ではまだ声を聞くことができない。

069

0071

018

(文)

20110713_15
▲2六歩△3四歩▲7六歩△3二金▲2五歩のオープニングから、加藤2級が△8八角成とし一手損角換わりが確定した。後手番でさらに手損する大胆な戦法だが、プロ棋界では今やすっかり市民権を得ている。近年の採用率で見れば、本家「ゼロ手損」角換わりより高いかもしれない。先手は右銀をどう使うかが序盤のポイントで、千葉女流四段は棒銀を選択した。

20110713_29
進んで上図は10時25分頃の局面。先手は棒銀を引いて繰り替え、飛車先の歩を交換する。ここまではまだ定跡。本棋戦の中継をチェックしていれば、「どこかで見たような?」と思う方もいるかもしれない。実は二次予選▲竹部さゆり女流三段-△伊奈川愛菓女流1級戦(下図)と同一局面が出現している。その将棋は序盤で後手がリードを築いたが、本局はどうなるのだろうか。

▲竹部さゆり女流三段-△伊奈川愛菓女流1級戦

20110713_29_1

(文)

第1期リコー杯女流王座戦は本戦トーナメントが進行中。本局は千葉涼子女流四段と加藤桃子奨励会2級の対局だ。女流棋士を次々と破って本戦入りを果たした加藤2級を、女流タイトル獲得経験のある千葉女流四段が迎え撃つ。

インターネット中継は、棋譜・コメント入力を吟記者が、本ブログを文が担当する。最後までお楽しみいただければ幸いである。

014

(文)