2021年7月16日 (金)

87▲山田久-△中澤戦は、しばらく受けに回っていた先手の山田女流四段が、数手前から攻めに打って出ています。図の▲3五桂は△同銀と取れるものの、▲2三飛成と成れば詰めろで攻めが続きそうです。急戦矢倉に対して、いったん受けて駒をたくわえてから2筋で反撃という理想的な流れで、先手が勝ちやすい状況になってきました。

後手が勝つためには、自陣の受けで手を稼ぎつつ、うまく相手玉に嫌みをつけなければいけません。

Joryu_ouza2021071601016314時50分の局面です。上図、△5六角に対して飛車を逃げず▲5二歩と迫りました。代えて▲6九飛と平凡に逃げるのでは、△4七銀から一方的に後手が安心して攻めていたかもしれません。この手を見て小高女流初段はピタッと手が止まりました。持ち時間は残り20分を切りました。

Dsc_0061(小高女流初段は正念場を迎えている)

67▲山田久-△中澤戦、図は先手の山田女流四段が▲9一角成と香を取った局面。5五にいた角なので、代えて▲1一角成ともできて、それなら相手玉に迫る手になっていました。9一の香を取ったということは、相手の攻め駒を減らして、受けやすくする意図でしょう。受け身な選択ではありますが、たしかに後手の攻めも細そうです。

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Joryu_ouza20210716010152▲山根-△小高戦の13時30分の局面です。形勢はまだまだ難しそうですが、後手が攻勢をかけている展開。ただ、小高女流初段は残り1時間を切り、残り時間が少なくなってきたのが気がかりです。この△6五飛は40分の長考でした。

Dsc_0100001(昼食休憩時から持ち時間に差がついている)

Dsc_0106(お昼の千駄ヶ谷。いい天気)

58▲山田久-△中澤戦は昼食休憩明けから局面が大きく動いています。後手が銀桂交換の駒損をしたものの、代わりにと金を作り、図はそのと金をにじり寄せたところです。しばらくの間は後手が攻める展開が予想されます。

先手はまずは5七銀取りを受けなければいけないところ。手番が回れば▲5五角の両取りが狙いにあります。

Dsc_0057001(後手の中澤女流初段が攻める展開)